こんにちは。
練馬区議会議員の佐藤力です。
今回は、「地震による火災の原因」について取り上げます。
実は、地震で発生する火災の多くが“電気”によって起きていることをご存じでしょうか。
地震で火災が発生する主な原因
地震による火災の原因は、大きく分けて2つあります。

- 電気による火災
- ガス・石油器具の転倒などによる火災
このうち、全体の約6割が電気火災です。
「通電火災」とは?
地震火災の中でも特に多いのが、通電火災(つうでんかさい)です。
停電が復旧した際、スイッチが入ったままの電化製品に再び電気が流れ、発火してしまうケースを指します。
たとえば、アイロンや電気ストーブ、こたつなどが代表例です。
誰もいない状態で電気が復旧すると、気づかぬうちに火が出てしまうのです。
阪神・淡路大震災でも多発
平成7年(1995年)の阪神・淡路大震災では、地震によって293件の火災が発生しました。
焼損面積は80万平方メートル以上、そして死者6,434人のうち約13%が焼死によるものでした。
震災直後は水道が止まり、消火活動も困難だったため、被害が拡大しました。
練馬区でも想定される被害
東京都の「首都直下地震被害想定」によると、
練馬区では約28件の出火が見込まれ、
焼失建物は約11,000棟にのぼるとされています。
つまり、地震そのものよりも、「火災」が被害を大きくする恐れがあるのです。
感震ブレーカーが命を守る
このような電気火災を防ぐために効果的なのが、感震ブレーカーです。

感震ブレーカーとは、地震の強い揺れを感知すると、
自動で電気を遮断してくれる装置です。
停電が復旧しても通電を防ぐことで、火災の発生を防止します。
練馬区の補助制度
練馬区では、木造住宅にお住まいの方を対象に、感震ブレーカーの購入費用を補助しています。
- 補助率:4分の3
- 上限額:5,000円または15,000円(タイプによる)
設置は難しくありません。コンセント型や分電盤型など、住宅に合わせた種類があります。
万一のときに備えて、ぜひこの機会に導入をご検討ください。
▼感震ブレーカー購入費用について(練馬区HP)
https://www.city.nerima.tokyo.jp/kurashi/bosai/jishinsonae/kannshinnbure02.html
まとめ
地震による火災の約6割は電気が原因であり、特に停電復旧時の「通電火災」は大きなリスクです。
感震ブレーカーの設置は、命と財産を守る大切な備えです。
練馬区の補助制度を活用して、安全・安心な住まいを守っていきましょう。

