世界で進む“子供のSNS規制”——なぜ今、止める・遅らせるのか?

こんばんは。
練馬区議会議員の佐藤力です。

いちばんの理由は、SNSが「便利」な一方で、子供にとってのリスクが大きくなりすぎたからです。

具体的には、いじめや自傷を誘発するような有害コンテンツ、性的搾取(グルーミング)、個人情報の拡散、そして“無限スクロール”や過剰な通知など、依存を生みやすい設計への懸念が、各国で共通して強まっています。


目次

  1. なぜ規制が進むのか(背景)
  2. 世界の潮流は「3点セット」
  3. 各国の最新動向(豪州・デンマーク・英国・EU)
  4. 日本の現状(法律・自治体の取組)
  5. 私の考え:規制より先に進めたいこと
  6. 家庭で今日からできる3つ

1. なぜ規制が進むのか(背景)

いま各国で問題視されているのは、次のような「子供の被害」と「設計上のリスク」です。

  • 有害コンテンツ:いじめ、過激・暴力、摂食障害、自傷・自殺を助長する情報など
  • 性的搾取(グルーミング):SNSを通じた接触、誘導、被害の深刻化
  • 個人情報・画像の拡散:一度拡散すると回収が困難
  • 依存を生みやすい設計:無限スクロール、過剰な通知、過度なおすすめ表示

つまり、「本人の注意」だけでは守りきれないレベルまで、構造的なリスクが拡大してきたことが、規制強化の大きな背景です。


2. 世界の潮流は「3点セット」

世界の流れは大きく3つに整理できます。いまは、この“三点セット”へ移行しているのが潮流です。

  1. 年齢で「遅らせる/禁止」(年齢下限の引き上げ)
  2. 年齢確認(年齢保証)を求める
  3. 安全設計の義務化(おすすめ表示や機能を子供向けに制限)

3. 各国の最新動向(豪州・デンマーク・英国・EU)

(1)オーストラリア:16歳未満のSNSアカウントを原則禁止

象徴的なのがオーストラリアです。2025年12月10日から、年齢制限の対象となるSNSは、16歳未満がアカウントを作成・維持できないよう「合理的な措置」を取ることが求められています。 :contentReference[oaicite:0]{index=0}

ただし、開始後の課題として指摘されるのが、「すり抜け」をどう防ぐか=実効性です。制度を作った後に、年齢確認や運用をどう設計し、どう監督するかが次の焦点になります。

(2)デンマーク:15歳未満の大規模制限、2026年半ばの法制化を視野

デンマークでは、15歳未満のSNS利用を大きく制限する案が議論されており、2026年半ばにも法制化され得ると報じられています(保護者の許可など例外の設計も論点)。 :contentReference[oaicite:1]{index=1}

(3)英国:全面禁止より「子供保護の法的義務」+年齢保証の強化

英国は“全面禁止”というより、2025年7月25日から、プラットフォームに子供保護の法的義務を課し、年齢確認(年齢保証)を強める方向です。 :contentReference[oaicite:2]{index=2}

(4)EU:DSAの枠組みで、未成年保護ガイドラインと年齢確認アプリのプロトタイプ

EUでも、DSA(デジタルサービス法)の枠組みで、未成年保護のガイドラインと、年齢確認アプリのプロトタイプが示されています(2025年7月公表)。 :contentReference[oaicite:3]{index=3}


4. 日本の現状(法律・自治体の取組)

(1)国の制度:フィルタリング等を軸に環境整備

日本は、海外のような「年齢で一律禁止」よりも、フィルタリング等を軸にした法制度が整備されています。たとえば、青少年(18歳未満)に携帯電話等の接続サービスを提供する場面で、フィルタリングに関する措置や説明等が規定されています。 :contentReference[oaicite:4]{index=4}

また国の基本方針として、技術的手段(フィルタリング等)に加え、子供が主体的に情報を取捨選択し発信する力(情報リテラシー)を身につけることも重視されています。 :contentReference[oaicite:5]{index=5}

(2)自治体の動き:宣言・啓発、家庭ルールづくり

自治体でも、地域ぐるみでの注意喚起や啓発が進んでいます。例えば熊本市では、スマホ・SNS利用に伴うトラブルへの注意喚起として「宣言」を掲げています。 :contentReference[oaicite:6]{index=6}

また、家庭でのルールづくりやフィルタリング活用を促す啓発資料も各地で展開されています。 :contentReference[oaicite:7]{index=7}


5. 私の考え:規制より先に進めたいこと

最後に大事なポイントです。規制の議論は「SNSを悪者にする」ことが目的ではありません。子供の脳・心・生活を守るために、“安全設計”を社会として求める段階に入った、ということです。

一方で私は、いまの潮流であるSNS規制は、子供たちの自主性・自律性の育成を阻害する懸念があると考えています。

規制の前に、次の2点をもっと強く進めるべきです。

  • 情報リテラシー教育(見抜く力・断る力・発信する責任)
  • 被害に遭った時の相談・救済の仕組み(学校・自治体・専門機関につながる導線)

「禁止で守る」だけでなく、子供が現実社会で生き抜く力を育てる。ここを政策の中心に据えることが重要だと考えます。


6. 家庭で今日からできる3つ

ご家庭で今日からできることは、まず次の3つです。

  • フィルタリング/ペアレンタルコントロールを入れる
  • 「夜は何時まで」「寝る前は触らない」など家庭ルールを決める
  • 困った時に、子供がすぐ相談できる導線を作る(家族・学校・相談窓口)

この3点だけでも、トラブルはかなり減らせます。

皆さんは、昨今の子供のSNS規制についてどう考えますか。

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