こんにちは!
練馬区議会議員の佐藤力です。
今回は、東京都が発表した令和7年度の一般会計当初予算案について解説します。
東京都の予算がどのように組まれ、どんな新規事業に取り組むのか、練馬区との違いにも触れながら分かりやすくお伝えします!
東京都の予算、過去最高を更新!
まず、東京都の令和7年度一般会計当初予算案の規模ですが、
総額9兆1580億円と、なんと4年連続で過去最高を更新しました。
前年度から8.3%増と大幅な伸びです。
なぜこれほどの増額となったのか、その背景には好調な企業業績があります。
東京都の発表によると、インバウンド需要の回復や、半導体需要の増加が追い風となり、
小売業や製造業の収益が堅調に推移。結果、法人事業税や法人都民税が増加し、
**都税収入は6兆9296億円(前年度比5431億円増)**と、こちらも過去最高を記録しました。
税収だけで歳出の8割弱を賄えているというのは、やはり東京都ならでは。
ちなみに練馬区の場合は、特別区税と特別区交付金を合わせても歳出の5割程度にとどまります。
このスケールの違いを見ても、東京都の財政力の大きさがよく分かりますね。
さらに、特別会計などを含めた全会計の総額は17兆8000億円に達します。
これは、**スイスの国家予算(約14兆7000億円)やスウェーデンの国家予算(約20兆円)**に並ぶ規模です。
東京都がまるで一つの「国」と言われる理由がよく分かります。
712件・3300億円の新規事業!注目ポイントを紹介
こうした豊富な税収を背景に、東京都は712件の新規事業を計画。
その事業規模は3300億円にものぼります。
特に注目の分野をピックアップしてご紹介します。
①子育て支援
- 無痛分娩費用の助成
- 第1子の保育料無償化
- 朝の子供の居場所づくり
子育て世代には非常に嬉しい施策が並んでいます。

②防災・防犯対策
- 避難所への簡易ベッド配備
- 災害時トイレの確保支援
- 町会・自治会への防災備蓄倉庫設置助成
- 防犯カメラの設置補助
地震や災害への備えを強化しつつ、防犯面でも地域を支える内容です。

③産業振興
- スタートアップや事業承継企業への支援
- 航空宇宙産業への参入支援
- アニメーターやアート人材の育成
- デフリンピック開催支援
東京都ならではの産業振興策が充実しています。


④共生社会づくり
- カスハラ対策を行った中小企業への奨励金
- シルバーパスの負担額引き下げ(住民税課税者の負担を12000円に)
社会課題に向き合いながら、幅広い世代に優しい政策も盛り込まれています。

⑤多摩・島しょ振興
- 移住・定住促進対策への補助
- 中小企業支援
都心部だけでなく、多摩・島しょ地域にもきめ細かく支援が行き届く形です。

宇宙産業からツキノワグマ対策まで!?東京都のスケール感
ここまで事業内容を紹介してきましたが、東京都のスケール感はやはり桁違いです。
宇宙産業への参入支援をしているかと思えば、ツキノワグマ対策まで手がけるという幅広さ。
これは世界の大都市を見ても、なかなか類を見ないレベルです。
練馬区と比べても、やはり財源の豊かさ・事業の幅広さともに東京都は別格。
こうした強力な財政基盤の上に、都民サービスを充実させていく仕組みがあるのです。
まとめ
東京都の令和7年度予算案は、
✅9兆1580億円の過去最高規模
✅712件・3300億円の新規事業
✅子育て、防災、防犯、産業振興、共生社会、多摩・島しょ振興と多岐にわたる施策
豊富な財源を最大限活かしながら、都民の暮らしを支える東京都。
一方で、練馬区のような特別区と比べると、財政の自由度には大きな違いがあります。
こうした現状を踏まえつつ、区民生活の充実に向けて、引き続きしっかり取り組んでいきます!
今後も、東京都や練馬区の予算・政策について分かりやすく解説していきますので、
ぜひチェックしてください。
