練馬区議会議員の佐藤力です。
はじめに
練馬区立美術館は、建て替え工事が延期されることになりました。
今回は、その背景と今後の課題について整理してお伝えします。
練馬区立美術館の歩み
練馬区立美術館は1985年10月に開館し、築40年近くが経っています。
私と同じ昭和60年生まれで、私より数か月後輩なんです。
老朽化やバリアフリーの課題から改築が決まり、世界的に著名な建築家・平田晃久氏の建築設計事務所がプロポーザルで選ばれ、基本設計も完了していました。
建て替え延期の理由
当初76億円と見込まれていた工事費が、資材価格や人件費の高騰により、今年1月には109億円に跳ね上がりました。
そこで練馬区は、コンストラクションマネジメントを導入し、整備費用や工期の妥当性、受注業者へのヒアリングを行い、慎重に検証しました。
その結果、入札が不調になるリスクが高いと判断し、延期を決定しました。
前川区長肝いりの事業でしたが、それでも冷静に見直しを決めたことは、大きな判断だったと考えます。
延期に伴う影響
今回の延期により、美術館や図書館、サンライフ練馬は引き続き、これまで通りの運営となります。
ただし、「これまで通り」とはいえ難しい面もあります。特に美術館は、企画展の準備に1年程度かかるため、工事時期が不透明な中で新しい展覧会を企画することが難しい状況です。
今後の課題と展望
芸術振興を止めるわけにはいきません。
練馬区には、石神井公園ふるさと文化館などの施設もあります。
知恵と工夫を凝らしながら、練馬区全体で芸術文化の振興を続けていくよう、区に強く求めてまいります。
練馬区立美術館の建て替え延期は、区の文化政策にとって大きな課題です。
今後の進展を注視しつつ、芸術文化の担い手としての役割を絶やさないよう、私も引き続き取り組んでまいります。
