こんにちは。
練馬区議会議員の佐藤力です。
1月25日、練馬区立光が丘春の風小学校で行われた研究発表会で、道徳の授業を見学しました。
見学した教室での題材は「泣いた赤鬼」。
<泣いた赤鬼>
山の中に、一人の赤鬼が住んでいました。赤鬼は、人間たちとも仲良くしたいと考えて、自分の家の前に、 「心のやさしい鬼のうちです。どなたでもおいでください。おいしいお菓子がございます。お茶も沸かしてございます。」
と書いた、立て札を立てました。けれども、人間は疑って、誰一人遊びにきませんでした。赤鬼は悲しみ、信用してもらえないことをくやしがり、おしまいには腹を立てて、立て札を引き抜いてしまいました。そこへ、友達の青鬼が訪ねて来ました。青鬼は、わけを聞いて、赤鬼のために次のようなことを考えてやりました。
青鬼が人間の村へ出かけて大暴れをする。そこへ赤鬼が出てきて、青鬼をこらしめる。そうすれば、人間たちにも、赤鬼がやさしい鬼だということがわかるだろう、と言うのでした。しかし、それでは青鬼にすまない、としぶる赤鬼を、青鬼は、無理やり引っ張って、村へ出かけて行きました。
計画は成功して、村の人たちは、安心して赤鬼のところへ遊びにくるようになりました。毎日、毎日、村から山へ、三人、五人と連れ立って、出かけて来ました。こうして、赤鬼には人間の友達ができました。赤鬼は、とても喜びました。しかし、日がたつにつれて、気になってくることがありました。それは、あの日から訪ねて来なくなった、青鬼のことでした。
ある日、赤鬼は、青鬼の家を訪ねてみました。青鬼の家は、戸が、かたく、しまっていました。ふと、気がつくと、戸のわきには、貼り紙がしてありました。そして、それに、何か、字が書かれていました。
「赤鬼くん、人間たちと仲良くして、楽しく暮らしてください。もし、ぼくが、このまま君と付き合っていると、君も悪い鬼だと思われるかもしれません。それで、ぼくは、旅に出るけれども、いつまでも君を忘れません。さようなら、体を大事にしてください。どこまでも君の友達、青鬼。」
赤鬼は、だまって、それを読みました。二度も三度も読みました。戸に手をかけて顔を押し付け、しくしくと、なみだを流して泣きました。
http://www.kca.co.jp/~nuts/tanoshi/akaoni.htm
場面展開ごとに、児童たちにどういう状況なのか考えをそれぞれ発表させながら、「友達とは何か」を考えさせる授業。
児童たちは発言を求められると皆一斉に手を上げ、積極的に発言。
様々な視点から飛び出る児童たちの意見に感心させられました。
初めて道徳の授業を見学しましたが、私の小学生時代と比較し、深化しているなと感じました。
とてもよく子どもたちに考えさせ、引き出させるよう工夫されていると感じました。
今回は先生と児童との対話形式で授業が進んでいきましたが、これからの授業はすべての教科において、積極的に児童同士のディスカッションを取り入れていくことが、これからの時代を生き抜くのに必要不可欠な「考える力」の向上につながっていくと考えます。