練馬区議会議員の佐藤力です。
今回は「こども誰でも通園制度」について、その成り立ちから練馬区の最新状況、一時預かりとの違い、よくある質問、課題と今後まで、5つのパートに分けてわかりやすく解説します。
1.制度の成り立ち・ねらい
この制度は、国が整備を進めているもので、就労の有無にかかわらず、未就園の子供が保育所などを月に一定時間利用できる仕組みです。
2025年度に制度化され、2026年度(令和8年度)から全国で本格実施される予定です。
制度のねらいは3つ
- 子供の発達機会を確保すること
- 保護者の孤立を防ぎ、子育て負担を軽減すること
- 地域の子育てインフラを強化すること
2.練馬区の状況
練馬区では、令和7年7月(2025年7月)から試行が始まります。本格導入は令和8年度(2026年度)からです。
利用条件(練馬区)
- 対象:区内在住の0歳6か月~2歳の未就園児
- 利用:週1回程度、1日8時間まで、月48時間が上限
- 料金:2025年9月から無償化(給食費等は自己負担)
- 実施園:現在19園、今後順次拡大予定
3.一時預かりとの違い
よく混同される「一時預かり」との違いを整理します。
項目 | 一時預かり事業 | こども誰でも通園事業(試行) |
---|---|---|
対象 | 0歳〜就学前(園により異なる) | 0歳6か月〜2歳児の未就園児 |
利用日数 | 制限なし(園の枠による) | 月48時間上限(週1程度) |
利用目的 | 就労・通院・緊急・リフレッシュ | 定期的通園による発達支援・孤立防止 |
利用料 | 園ごと(例:500円〜/時) | 2025年9月から無償 |
実施施設 | 認可保育園等 | 保育所・幼稚園等(現在19園〜拡大) |
まとめると、定期的に通わせたいなら「誰でも通園」、急な用事のときは「一時預かり」と覚えるとわかりやすいです。
4.よくある質問
- Q1. どちらを選べばいい?
- 定期的に通わせたいなら「誰でも通園」。急な用事なら「一時預かり」。併用も可能です。
- Q2. 申込や空き状況は?
- 「誰でも通園」は練馬区HPから確認。「一時預かり」は各園に直接確認が必要です。
- Q3. 料金は?
- 「誰でも通園」は2025年9月から無償(給食費等のみ負担)。「一時預かり」は園ごとに異なります。
5.課題と今後
制度には課題もあります。需要が非常に高く「空きなし」が多発しており、枠の拡充や人材確保が大きな課題です。
また、一時預かりとの違いをもっと明確にする必要もあります。利用時間や期間の柔軟化など、より使いやすい制度に改善していくことが求められます。
私は、令和8年度の本格導入に向けて、練馬区にしっかり対応を求めてまいります。