こんばんは。
練馬区議会議員の佐藤力です。
さて、今回のテーマは、「みどりの実態調査」についてです。
●練馬区の緑被率
練馬区では、「練馬区みどりを愛し守りはぐぐむ条例」に基づき、 区内のみどりの状況を把握するため、5年ごとにみどりの実態調査を行っています。
今回で11回目の調査となります。
調査の結果としては、緑被面積は1,086.7ha、緑被率は22.6%となりました。
公民別の緑被状況の内訳をみてみると、公共のみどりが28.2%なのに対して、民有地のみどり71.8%と、練馬区のみどりの4分の3が民有地のみどりで占めていることがわかります。
緑被状況の推移を見てみると、平成23年度は1,222haで、緑被率は25.4%でしたが、それが令和3年度では1,087ha、緑被率22.6%と、面積では135ha、緑被率では2.8%も下がっています。
また、公民別で見ると、公共のみどりは9ha増えているのに対して、民有地のみどりは144haも減少しています。
民有地のみどりの内訳の推移を見てみると、農地や300㎡以上の樹木地が大きく減少していることが分かります。
そもそも緑被率とはどういうものかというと、空から見た樹木地や草地、農地で覆われた部分の面積が区域の面積に占める割合のことを言います。
これまで練馬区は東京23区1位の緑被率を誇っていましたが、現在はどうかというと、このランキングのとおりとなります。
1位は千代田区、2位は港区、そして、練馬区は3位。4位は世田谷区、5位は渋谷区となっています。
よく見ていただければ分かりますが、都心部のオフィス街が多く、区の面積が小さい区が緑被率を伸ばし、住宅街で面積の大きい区が減らしているという状況が分かります。
これまで練馬区では、みどりを守るためにさまざまな取り組みを行ってきました。
しかしながら、先ほどもご説明しましたが、公園など公共のみどりは増えているものの、それを大幅に上回るペースで民有地のみどりが減少しています。
今後もその傾向は続くことが予想されます。
ですので、これからは、これまで通り、公園などの公共のみどりを増やすとともに、これまで以上に民有地のみどりの保全に尽力する必要があります。
農地については、今年11月に全国都市農業フェスティバルを開催するなど、都市農業の魅力をさらに高める取り組みを行っていきます。
樹木地については、日々の管理やせん定費用が所有者にとって大きな負担となるため、公有地のせん定と一緒に行うなど、費用対効果を考えながらの負担軽減策を考えることが大事であると考えています。
引き続き、練馬区の魅力の一つであるみどりを守るために取り組んでまいります。