おはようございます。
練馬区議会議員の佐藤力です。
ついに練馬光が丘病院跡地にオープンする「光が丘医療福祉プラザ」について解説します。
1. 練馬区の現状と課題
練馬区の人口は74万人を超え、一部の県を上回る規模ですが、200床を超える病院はわずか4施設しかありません。さらに、人口10万人あたりの一般・療養病床数は371床で、23区平均748床の半数以下という厳しい状況です。

こうした課題を受け、練馬区では高齢化の進展を見据え、病床の確保を積極的に推進しています。特に、過去10年間で回復期病床の増床を進めており、令和7年度には病床数が約2,800床となり、平成26年度の約1,800床から約1,000床増加する見込みです。
この取り組みの一環として、令和7年4月1日に「光が丘医療福祉プラザ」が開設されます。本施設は、医療と介護が一体となった複合施設であり、入院から在宅生活まで切れ目のない医療・介護サービスを提供します。

2. 光が丘医療福祉プラザの概要
光が丘医療福祉プラザは、もともと「練馬光が丘病院」があった場所に整備されました。練馬光が丘病院は現在、光が丘第四中学校の跡地に移転しましたが、その跡地を活用して誕生したのが「光が丘医療福祉プラザ」です。
本施設は、医療だけでなく、介護や在宅支援などさまざまなサービスを提供する総合拠点となっています。建物は6階建てで、以下のような施設が入っています。

- 慈誠会光が丘病院(回復期・慢性期医療を提供)
- 在宅診療所
- 介護医療院(練馬区初)
- 看護小規模多機能居宅介護施設(都内初の共生型)
- 介護福祉士養成施設
この施設を運営するのは、東京都板橋区を拠点とする「医療法人社団 慈誠会グループ」です。練馬区内では、練馬駅近くにある練馬駅リハビリテーション病院や順天堂練馬病院の近くにある練馬高野台病院などを運営しており、リハビリや高齢者医療に強みを持っています。

3. 慈誠会光が丘病院の特徴
病気の治療段階には、急性期・回復期・慢性期があります。
- 急性期: 怪我や病気の発症直後の不安定な時期(例:順天堂練馬病院、練馬光が丘病院)
- 回復期: 身体機能を回復させるリハビリ中心の時期
- 慢性期: 症状が安定し、継続的な医療・ケアが必要な時期
慈誠会光が丘病院は、回復期・慢性期に特化した病院であり、以下のような4つの病床を備えています。
✅ 緩和ケア病床(練馬区初)
- がんなど進行した病気により痛みや苦しみが強い患者向け
- 身体的・精神的な痛みを緩和することを重視

✅ 地域包括ケア病床(光が丘エリア初)
- 急性期治療を終えた後、自宅や施設に戻るまでの短期間の入院が可能
- 退院後の在宅療養やリハビリをサポート

✅ 認知症治療病床
- 認知症患者の専門的な治療を行い、症状の安定を目指す
✅ 医療療養病床
- 病状が安定しているが、長期間の療養が必要な患者向け

4. 充実した医療・介護連携
病院だけでなく、介護医療院や看護小規模多機能居宅介護施設が併設されており、より地域に密着した医療・介護サービスを受けられる環境が整っています。
✅ 介護医療院(練馬区初)
- 医療サービスを受けながら長期的に生活できる施設

✅ 看護小規模多機能居宅介護施設(都内初の共生型)
- 高齢者だけでなく、障害児者も同じ事業所でサービスを受けられる
5. 介護人材の育成と未来
この施設には介護福祉士養成の専門学校も併設されており、日本語が堪能な外国人学生も多く入学予定です。
実際の医療・介護現場と同じ施設内で学べるため、理論と実践を効果的に結びつけた質の高い介護人材を育成できます。これにより、介護人材不足の解決や、練馬区全体の介護サービスの質向上につながることが期待されています。



まとめ
光が丘医療福祉プラザの開設により、練馬区の医療・介護体制が大きく前進します。
✅ 地域に密着した医療・介護の充実 ✅ 病気の治療段階に応じた適切な病床の提供 ✅ 介護人材の育成と質の向上
この施設が、練馬区の高齢化社会を支える重要な拠点となることを期待しています!
