こんばんは。
練馬区議会議員の佐藤力です。
今週の佐藤力チャンネルのテーマは、「特殊詐欺」についてです。
先日、私の身近な方が還付金詐欺に引っ掛かりました。
ぜひ皆さんには引っ掛かってほしくないので、今回、動画で取り上げたいと思います。
●特殊詐欺
さて、特殊詐欺とは、オレオレ詐欺や架空料金請求詐欺、還付金詐欺といった詐欺犯罪の総称です。
オレオレ詐欺とは、親族等を名乗り、「鞄を置き忘れた。小切手が入っていた。お金が必要だ」などと言って、現金をだまし取る手口です。
また、架空料金請求詐欺とは、有料サイトや消費料金等について、「未払いの料金があります。今日中に払わなければ裁判になります」などとメールやハガキで知らせ、金銭等をだまし取る手口です。
さらに、還付金詐欺とは、医療費、税金、保険料等について、「還付金があるので手続きしてください」などと言って、被害者にATMを操作させ、被害者の口座から犯人の口座に送金させる手口です。
私の身近な方が引っ掛かった詐欺が、まさにこの還付金詐欺です。
なんで、お金が戻ってくると言っているのに、逆にお金を振り込んでしまうのか。
被害者の方に話を聞くと、電話で犯人からの指示通りにATMを操作し、本人は振り込んでいる感覚が全くありませんでした。
被害に気付いたのも、銀行からの電話ででした。
犯人の言葉が巧みなのか、気が動転していたからか、非常に相手の心理状態を読んで、相手に気づかせることなく、巧妙に犯罪を行っていくのが特殊詐欺です。
今回のケースでは、犯人の銀行口座は分かっているので、犯罪を認知した時点で、その口座を凍結すれば、犯罪を食い止めることができるのに、それができないんです。
さまざまな法律上の壁はあるのは分かりますが、ここの法整備を進めることで、水際で食い止めることができると思います。
昨年の1年間に確認できた特殊詐欺件数は、日本全体で1万4498件。
被害総額は282億円にも上ります。
1日当たりに計算すると、毎日約7,730万円の被害が発生していたことになります。
今年も5月までの段階で、1日当たり8,000万円を超える被害が生じています。
練馬区の令和3年の被害はどうかというと、認知件数は125件、被害総額は約2億3,160万。
1件当たり約185万円もの被害が発生しています。
令和3年の特殊詐欺被害者の年齢や性別を見てみると、被害件数全体に占める65歳以上の方の割合は約90%で、65歳以上の女性の方に限定すると全体の約70%を占めます。
つまり、圧倒的に、高齢の方で、女性の方が被害にあっています。
被害者に対するアンケート調査では、「自分は被害にあわないと思っていた理由」として、約6割の方が「だまされない自信があったから」、約4割が「自分には関係のないことだと思っていたから」、約3割が「詐欺の手口を詳しく知っていたから」と回答しています。
特殊詐欺は、「自分は大丈夫」という方が一番巻き込まれるリスクが高い犯罪となっています。
現在、練馬区では、自動通話録音機の無料貸出の申請受付を行っています。
自動通話録音機とは、固定電話に接続すると、呼び出し音が鳴る前に、電話の発信者に警告メッセージが流れ、通話内容を録音してくれる機器となっています。
詐欺の犯人は録音されることを嫌がるため、電話に出ずに犯人を撃退することができます。
対象となる世帯は、区内にお住まいの65歳以上の方がいる世帯です。
申込期間は、8月31日まで。
貸与台数は400台で、申込多数の場合は抽選となります。
申し込み方法等は、練馬区HPをご覧ください。
私に直接、ご連絡いただいても大丈夫です。
▼自動通話録音機の貸与申込受付中!(練馬区HP)
https://www.city.nerima.tokyo.jp/kurashi/bosai/oshirase/jidotsuwarokuonki.html
せっかく働いて貯めた貯金が、悪いことを考える人間にとられるなんて悔しいと思います。
金銭的なダメージはもちろんのこと、精神的にも肉体的にもダメージを受ける犯罪です。
ぜひ「私は大丈夫」という方は、特に、対策を行っていただければと思います。