連立立体交差事業・姫路駅北駅前広場事業&デマンド型乗合タクシー(兵庫県姫路市)~練馬区議会 交通対策等特別委員会


こんにちは。
練馬区議会議員の佐藤力です。

先日、練馬区議会 交通対策等特別委員会で兵庫県姫路市に視察に行ってきました。
視察の目的は、『連立立体交差事業・姫路駅北駅前広場事業』と『デマンド型乗合タクシー』についてです。

●連続立体交差事業・姫路駅北駅前広場事業

姫路駅は、東西にJR山陽本線、北に播但線、北西に姫新線が通っており、都心部は鉄道施設によって分断され、南北に横断する道路が十分でなく、慢性的な交通渋滞などが発生していました。
そこで、連続立体交差事業を実施し、平成22年に線路の高架化が完了。また、平成26年には、姫路駅北駅前広場において、駅周辺に分散していたバスターミナルなどを集約するとともに、新たにトランジットモール※を導入するなど、再整備が完了しました。

※トランジットモールとは、都心部の商業地等において、自動車の通行を制限し歩行者と路面を 走行する公共交通機関とによる空間を創出し、歩行者の安全性の向上、都心商業地の魅力向上などを図る歩行者空間である。

駅前広場の再整備にあたっては、平成20年に市が提示した都市計画案に対するアンケート調査で、7割の市民が「悪い」と回答し、商店街などから新たな計画に対する対案が多数提示されました。
そのため、商店街や商工会議所、鉄道事業者、自治体、警察などを構成員にした駅前広場整備推進会議を立ち上げ、議論を実施しながら、まちづくりを行ってきました。

再整備完了後、公示地価が倍増し、商業施設やホテル、マンションなど民間投資が活性化しました。
また、再整備によって、イベントや滞留できるスペースが拡充したため、これまで神戸や大阪に遊びに行っていた若い層が姫路で楽しむようになるなど、街ににぎわいが創出されました。

今後の課題として、官民協働による雰囲気づくりの実施やさらなる賑わい創出
それに加えて、年間維持コストが8,000万円に対して、駅前スペースの貸出に対する収入が500万円と、大きな乖離があることがあるため、改善を図っているとのことでした。

姫路市の観光地としての駅前広場整備と、練馬区の生活空間としての駅前広場整備では、目的や役割が異なるものの、歩行者に優しいデザインや賑わいの創出などは活かすことができると考えています。

●デマンド型乗合タクシー

姫路市は、人口52万人、面積534k㎡の中核市です。
市町村合併により、姫路城を中心とした都心部と海岸部、山間部があります。

特に、山間部など郊外部を中心に、駅やバスなどの公共交通機関が乏しい公共交通空白地域・不便地域が散在しています。
そのため、コミュニティバスやデマンド型乗合タクシーなどの導入を図っています。

市内の2地域において、町会自治会や老人会など住民からの要望に基づき、デマンド型乗合タクシーの導入に向けた社会実験を行い、本格運行を開始しました。
しかしながら、運行した4ルートのうち3ルートにおいて、需要の少なさから、運行から数年で運行を休止しています。

姫路市は、本事業に対する課題として、社会実験期間の短さや計画見直しの柔軟性、運行の担い手不足などを挙げています。

練馬区においてもそうですが、今後ますます大きな課題となってくるのが、運行の担い手不足であると考えています。
練馬区では、コミュニティバス『みどりバス』の30分に1便運行を目指していますが、ドライバーの確保に課題があり、実現できていません。

これからは、規制改革を行いUberなどライドシェアの取組みを推進していく必要があると考えています。


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