緊急地震速報の発表に新基準が追加!?


こんばんは。
練馬区議会議員の佐藤力です。

さて、今回のテーマは、「緊急地震速報」についてです。


●緊急地震速報

さて、緊急地震速報とは、皆さんもご存じのとおり、地震の発生直後に、各地での強い揺れの到達時刻や震度を予想し、可能な限り素早く知らせる情報のことです。

緊急地震速報が発信するまでの流れとしては、地震が発生すると、震源からは揺れが波(地震波)となって地面を伝わっていきます。
地震波にはP波とS波があり、P波の方がS波より速く伝わる性質があります。
一方、強い揺れによる被害をもたらすのは主に後から伝わってくるS波です。
このため、地震波の伝わる速度の差を利用して、先に伝わるP波を検知した段階でS波が伝わってくる前に危険が迫っていることを知らせる緊急地震速報を発信しています。

緊急地震速報には、全国約690箇所の気象庁の地震計・震度計に加え、全国約1,000箇所ある防災科学技術研究所の地震観測網を利用しています。

これまで緊急地震速報の警報音が鳴る基準は、『最大震度が5弱以上と予想された場合』で、発信する対象地域は『震度4以上を予想した地域』でした。

今回、2月1日から、そこに新たな基準および発信する対象地域としてとして、『長周期地震動階級3以上を予測した場合』が追加されます。

長周期地震動という言葉に聴き馴染みのない方もいらっしゃると思います。
長周期地震動とはどういうものかというと、地震が起きると様々な周期を持つ揺れ、地震動が発生します。
ここでいう「周期」とは、揺れが1往復するのにかかる時間のことです。
南海トラフ地震のような規模の大きい地震が発生すると、周期の長いゆっくりとした大きな地震動が生じます。
このような地震動のことを長周期地震動といいます。

建物には固有の揺れやすい固有周期があります。
地震波の周期と建物の固有周期が一致すると共振して、建物が大きく揺れます。

高層ビルの固有周期は低い建物の周期に比べると長いため、長周期の波と「共振」しやすく、共振すると高層ビルは長時間にわたり大きく揺れます。
また、高層階の方がより大きく揺れる傾向があります。
長周期地震動により高層ビルが大きく長く揺れることで、室内の家具や什器が転倒・移動したり、エレベーターが故障することがあります。

基準となる長周期地震動階級3とはどういうものかというと、立っていることが困難になり、キャスター付きの家具類が大きく動くなど、非常に大きな揺れのことをいいます。

緊急地震速報を見聞きしましたら、慌てず、まずは身の安全を確保していただき、揺れに備えてください。

今後、首都直下地震や南海トラフ地震などの大地震がいつ起きるか分からない状況です。
来年度、私が要望した防災対策が実施されるなど、引き続き、練馬区に防災対策の強化を求めてまいります。
ぜひ皆さんもご自宅などでの備えをしていただければと思います。


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