板橋区デジタル地域通貨「いたばしPay」の今後に注目

こんにちは。

練馬区議会議員の佐藤力です。

先日、都内の若手議員有志で板橋区役所を視察しました。

視察目的は、板橋区デジタル地域通貨「いたばしPay」(通称「いたPay」)です。

いたPayは、令和3年度に実施したキャッシュレス決済ポイント還元キャンペーンにおいて、活用したPayPayでは付与したポイントが区外へ流出してしまうという課題から、還元したポイントも含めて、区内消費に活用されるよう、板橋区の独自キャッシュレス決済サービスとして令和4年度より導入したものです。

▼板橋区デジタル地域通貨「いたばしPay」HP
 https://itabashipay.jp/

現状

導入コストは約8,000万円で、年間運用コストは約6,000万円。
その内、東京都の補助金を令和4年度は約3億2,500万円、5年度は約3,900万円活用しています。
なお、いたPayおよびポイント還元キャンペーンにかかる予算として、5年度は10億円規模となっています。

いたPayは、キャッシュレス決済としてだけでなく、健康事業での活用として「いたPay健幸ポイント」(歩数8,000歩/日=1ポイント)やデジタルスタンプラリー参加者景品などにも活用されています。

事業の運営は板橋区商店街振興組合連合会で、板橋区は事業費の補助を行っています。

事業者選定にあたっては、板橋区商店街振興組合連合会がプロポーザル方式で行い、応募4社の中から「せたがやPay」なども行っている「フィノバレー」が選定されました。

▼フィノバレーHP
 https://finnovalley.jp/

アプリユーザーは10万人超、加盟店舗数は約1,250店舗(大規模店は約100店舗)。

取得できる活用実績データは、ユーザーの年齢層は取得しておらず、店舗ごとの利用状況のみ。

現在、店舗側の利用負担はなし。

導入にあたっては、端末を設置する必要はなく、店舗ごとのQRコードを印字した紙を設置するだけでOK。

チャージはセブンイレブンのATMと専用チャージ機のみ。(クレジットカード対応なし)。

今後の課題

今後の課題は、補助金や区の補助に頼らず、自立したデジタル地域通貨とすること。
そして、部署をまたがって、活用の幅を広げること。

PayPayなど大手キャッシュレス決済サービスにおいても、加盟店からの手数料収入のみでは収益化は難しく、加盟店向けの営業支援サービスや、クレジットカードやネット銀行などの金融サービスといった柱がなければ厳しい状況にあります。

巨大な競合がいる中で、加盟店からの手数料収入を高く設定することは難しく、また、金融サービスを板橋区商店街振興組合連合会の立場で創設するのはもっとハードルが高いと考えます。

地域経済活性化のための経済対策や、健康事業などの啓発においては、独自のキャッシュレス決済サービスは有効性が高いと思います。

一方で、毎年6,000万円以上の運用コストがかかり、かつ、さまざまなキャンペーンの実施により何億円もかかる状況を考えると、費用対効果をどのように試算するか難しい課題であると考えます。

引き続き、いたPayを含めた自治体独自のキャッシュレス決済サービスの今後に注目していきたいと思います。

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