おはようございます。
練馬区議会議員の佐藤力です。
今年の夏も暑いですね。
そんな夏を乗り越えるためにも、熱中症の対策は必須です!
短い梅雨も明けて、夏本番。酷暑の日々が続いていますが、皆さんご体調などいかがでしょうか。
今回は、「暑さ指数」と「熱中症対策」について解説します。
まず「暑さ指数」とは何なのか、について説明します。
暑さ指数(WBGT)とは、熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標で、気温だけでなく湿度や日射量、風速なども考慮した総合的な指標です。
この指数を使うことで、単なる気温だけでは測れない熱中症のリスクをより正確に把握できます。
暑さ指数は、この表のとおり分類されます。
31以上は『危険』レベルとなり、外出はなるべく避け、涼しい室内での活動が推奨されています。
運動においても、31以上は『運動は原則中止』となっているため、小中学校等においては、31以上の場合、たとえ、プールであっても、屋外の授業はすべて中止としています。
近年は、酷暑のため、夏休み期間も含め、プールの授業がなかなか満足に実施できないでいます。
できたとしても、プールサイドは非常に暑くなり、熱中症になる子もいるため、今後、新設するプールについては、室内プールにするよう練馬区に求めています。
熱中症になるとどんな症状が出るのか。
初期症状としては、めまいや立ちくらみ、頭痛、吐き気、筋肉のけいれんなどがあります。
症状が重くなると、体温が異常に高くなったり、呼びかけに反応しない、まっすぐ歩けない、水分補給ができないなどとなることがあります。
この場合は、すぐに医療機関に相談するか、症状が重篤な場合は、救急車を呼びましょう。
このグラフは昨年の6月から9月末までに熱中症で救急搬送された人の救急要請時の気温と湿度を表したもので、赤い色が濃いほど救急搬送が多いことを表しています。
概ね、気温は25℃から35℃まで、湿度は50%から80%までの範囲で救急搬送人員が多く分布していることがわかります。
また、気温が高くなくても湿度が高いと救急搬送されていることがわかります。
つまり、暑すぎると、外出を控えたり、エアコンを活用したりするため、熱中症になる方が少なく、反対に、我慢すれば、耐えられるかなくらいの暑さくらいの方が、熱中症になる方が多くなります。
また、人口10万人あたりの救急搬送件数を見てみると、70歳代から多くなり、90歳代が最多の結果となっています。
年齢が上がってくると、温度に対する感度が低下するのと同時に、体温調節機能も弱くなっていくため、そのような結果となります。
私は大丈夫だと過信しすぎてしまうことが一番危ないですので、早め早めの対策をしてください。
また、子供にも十分に注意が必要です。
子供は自分でSOSを出しにくいものですので、親が注意しても見てあげる必要があります。
症状は概ね大人と同じですが、うっかり見落としてしまいそうな熱中症のサインとしては、筋肉痛があります。
汗をかいて体の塩分濃度が下がることにより、足が痛くなったり、つった感覚になったりすることがあります。
外遊び中や帰宅後に子供が足を痛がると、まず怪我を心配するかと思いますが、実は熱中症だったということもあるので、気を付けてください。
また、重症度が上がると、呼びかけに反応しなかったり、ボーっとしていたりという状態も出てきますが、幼児だと眠気や疲れだと勘違いされやすいので、注意してください。
では、どのように熱中症予防をすればいいのかというと、ポイントは大きく分けて5つあります。
まず1つ目はに、水分補給です。
熱中症を防ぐためには、こまめな水分補給が欠かせません。
運動中や外出時だけでなく、室内にいるときも、喉が渇いたと感じる前に、こまめに水を飲むようにしましょう。
また、スポーツドリンクなどで塩分も同時に補給すると効果的です。
二つ目として 適切な服装です。
通気性の良い、軽くて明るい色の服を着ることで、体温の上昇を防いだり、帽子や日傘を使って、直射日光を避けることも大切です。
三つめは、適度な休息です。
暑い日には無理をせず、適度に休息を取るようにしましょう。
特に屋外での活動中は、木陰やエアコンの効いた室内で定期的に休むことが重要です。
そして、四つ目は、環境の整備です。
室内の温度を適切に保つために、エアコンや扇風機を活用しましょう。
また、カーテンを閉めて直射日光を防ぐことも有効です。
最近、また電気代が上がっており、節約のために、エアコンをつけるのを我慢しようと思いがちだと思いますが、それが熱中症のリスクを高めます。
キンキンに冷やす必要はありませんので、室温を28度を目安に設定して、エアコン等を活用しましょう。
また、練馬区では、外出時に暑さを感じた際に冷房の効いた室内で一時的に休憩できるよう、一部の区立施設および薬局、セブンイレブンやファミリーマートの一部店舗を、クーリングスポットとして開放しています。
目印はこのポスターです。
ぜひこういったスポットもご活用ください。
最後は、暑さ指数のチェックです。
毎日の暑さ指数をチェックし、活動計画を立てることも重要です。
暑さ指数が高い日は、特に注意を払い、外出や激しい運動を控えるなど、暑さ指数を参考に活動内容を検討してください。
以上、当たり前のことばかりだなと思った方も多いと思いますが、当たり前こそ重要なことです。
そして、熱中症になる方が大勢いるのは、この当たり前のことが、できていないということでもあります。
私は大丈夫と過信しすぎないで、ぜひ熱中症対策を心がけていただければと思います。