【健康保険証】いよいよ廃止が迫ってきた健康保険証について解説します

おはようございます。
練馬区議会議員の佐藤力です。

今年の12月に保険証が廃止となります。
今ある保険証はどうなるのか?マイナ保険証を持っていない方はどうするのか?
解説しています。


報道等でもありますとおり、健康保険証は、国民健康保険法の改正により、今年、令和6年12月2日に廃止されることとなりました。それ以降は、保険診療においては、健康保険証として利用登録されたマイナンバーカード、いわゆる「マイナ保険証」が使われます。ただ、すぐに皆さんがお手元にお持ちの健康保険証が使えなくなるわけではありません。経過措置があり、マイナ保険証の所有の有無にかかわらず、保険証に記載されている有効期限。国民健康保険は令和7年9月30日まで、後期高齢者医療保険は令和7年7月31日まで使用することができます。

マイナ保険証の利用をなぜ基本にするのかというと、データ提供に同意すると、薬の履歴データや特定健診結果に基づいた診断や処方が受けられるようになり、医療の質の向上や効率化を図ることができます。また、救急や災害現場において、マイナ保険証を活用することで、すぐに受診歴や薬の服用歴などが確認でき、迅速な対応につながります。さらに、今まで事前申請が必要であった高額医療において、限度額を超える分の支払いを手続きなしで免除されます。

他には、あまりマスコミ等で報道されませんが、これまでの顔写真のない保険証は、身分証明書としてなりすましの詐欺に使われたり、本人でない方が偽って医療機関を受診したりするなど、不正利用が横行していました。被害総額といった統計データはないものの、1000億以上の被害が推定されるという情報もあります。

現在、マイナンバーカードの保有率は、練馬区全体で71.9%となっており、そのうち、マイナ保険証として利用登録している方が50%程度。実際に、医療機関でマイナ保険証を利用されている方は10%程度にとどまっているとのことです。我が家はみな、マイナ保険証を所持していますが、医療機関に受診する際は、医療機関側の体制等の状況により、今でも現行の健康保険証を使用しています。

私と同じように、まだ保険証が使えるなら、窓口等で不要な混乱が起きない、保険証を使おうと思っている方が多く、それが、マイナ保険証の利用率の低迷につながっていると思います。現行の保険証が使えなくなれば、自ずとマイナ保険証に移行していき、利便性を感じることができれば、さらに普及が進んでいくと考えます。

今後の対応はどうなっていくのかというと、まず練馬区や保険を運営している保険者から、マイナ保険証をお持ちの方に対しては「資格情報のお知らせが、保有していない方に対しては「資格確認書」が送られます。資格確認書とは、マイナ保険証の代わりに使える保険証のことで、極論、資格確認書は現行の保険証の新しい形のものと言え、これさえあればマイナ保険証を持っていなくても大丈夫ということになります。送付時期は、後期高齢者医療保険についてはすでに今年の7月に配送済みであり、国民健康保険については今年の10月下旬を予定しています。

今後、マイナンバーカードやマイナ保険証をスマートフォンの中に組み入れることを政府は考えています。また、病院の診察券もマイナンバーカードに入れることができるようになるとの話もあります。そうなれば、いつでも身一つで、思い立った時に病院を受診することができるため、利便性の向上にもつながります。

今は過渡期ですので、システムの不具合など問題も様々発生していきますが、ICTには不具合はつきもので、うまく活用できれば必ず利便性の向上につながります。ぜひこの機会にマイナ保険証の利用登録と活用してみてください。

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