【練馬区】バスや電車など地域の公共交通について語ります!

おはようございます。
練馬区議会議員の佐藤力です。

運転手不足で路線バスなどが減便・廃止となっています。
解決策の一つとして女性運転手の確保があり、支援を練馬区に求めました。


公共交通空白地域改善計画とは、平成21年、今から15年前に、練馬区内の鉄道や路線バスなどの公共交通が利用しづらい地域を改善するためにつくられた計画です。
その後、平成29年には道路整備の進捗や高齢化の進展を踏まえ、改定が行われています。
地域公共交通は、区民の皆さんにとって重要なインフラであり、日常生活に欠かせない存在です。
その利便性は、地域の経済活動や社会的つながりに影響を与え、地域の活性化や住みやすさにも直結しています。

練馬区の公共交通は、鉄道が主に東西方向に走り、路線バスが南北方向を担う交通体系となっています。
区内には、鉄道の駅から遠い地域や道路整備の遅れ等により路線バスが運行されていない地域が存在します。
駅から800メートル以上、バス停(30分に1便以上)から300メートル以上離れ、公共交通を利用しづらい地域を公共交通空白地域と定義し、公共交通空白地域の改善など、公共交通の利便性向上に取り組んできました。
この図のピンク色で示されたエリアが現在の公共交通空白地域となっています。
どちらかというと区の西側に空白地域が存在しています。

これを改善する方策として、一つは大江戸線の延伸であり、一つはバス交通の充実があります。
大江戸線延伸については、以前、動画で解説していますが、現在、東京都の副知事をトップとする検討組織を立ち上げ、実現に向けての具体的な方策について検討が行われています。

バス交通については、道路整備などにより利便性の高いルートへ変更したり、みどりバスにおいては30分に1便運行を目指すことを目標に掲げ取り組んできました。
しかしながら、一番の課題である運転手不足により、なかなか増便することができないでいました。
バス運転手は以前から、給与が低く、労働時間が長いとされており、担い手の確保が大きな課題でした。

そこに、今年4月からドライバーの年間時間外労働時間が960時間に制限される「2024年問題」が運転手不足に拍車をかけています。
その結果、地域公共交通を支える路線バスには減便や廃止の波が押し寄せています。
国際興業に委託しているみどりバスの北町ルートと氷川台ルートにおいては、今年4月から減便となっています。
また、各バス会社の路線バスでもさまざまな区間で減便や廃止が進行しています。

バス交通は区民の大切な公共交通であるため、練馬区としてもバス事業者と協力し、バス運転手の確保に取り組むことが求められています。
運転手確保における全国の成功事例を見ると、その重要な要素として女性運転手の確保が挙げられます。
バス運転手に対するネガティブなイメージを改善し、早朝・深夜勤務や長時間労働、残業をなくすなど、子育て中の若い女性でも働きやすい環境を整えることで、確保が実現しています。

これまで男社会の中にあったバス事業者が女性運転手を受け入れるためには、女性専用の休憩室やトイレの設置など、職場環境の整備が不可欠です。
そこで、区に対して、女性運転手確保に向けた環境整備を行うバス事業者に対して、整備補助を行うよう求めています。
練馬区からは、バスは周辺区市にまたがって運行しているため、今後、関係自治体と連携して、バス事業者による環境整備を促進するための支援について検討していくとの回答をいただいています。

運転手確保については、今まで以上に力を入れて取組んでいく必要があります。
それと合わせて、現実的に、先を見据えると、日本全体における労働者不足の課題はますます大きくなることが予想されるため、代替手段の検討も進めていく必要があります。

現在、練馬区においては、南大泉地域において、デマンドタクシーの実証実験を行う準備が進められています。
公共交通空白地域を対象に、事前予約すると近くまでタクシーが迎えに来てくれるというものです。
バスより輸送人数は少ないものの、台数の多さや小回りのしやすさといったメリットがあるため、バス交通が廃止となってしまった地方において導入されている交通手段となります。
今年、地域の方のご意見を聞きながら、本格的導入に向けて検討していく計画となっています。

そういったものを含めて、新たな練馬区地域公共交通計画を策定し、取り組んでいきます。
現在、自民党総裁選等でも議論が始まっていますが、地方の公共交通不便地域の解消も含めて考えると、ライドシェアの全面解禁が必要であると考えています。
「ライドシェア(ride-share)」は、直訳すると「ライド=乗る」を「シェア=共有」することで、一般的には「相乗り」や「配車サービス」を指します。
自家用車の所有者と自動車に乗りたい人を結び付ける移動手段となっています。
簡単に言えば、いわゆる白タクで、2種免許のない、一般ドライバーが、アプリを活用して利用者を見つけ、希望するところまで連れて行ってあげ、対価をもらうといったものです。

海外では、ウーバーなど、すでにライドシェアの普及が著しく、市場規模は年平均20%で拡大していくとする調査レポートもあります。
日本においては、タクシー業界の反対により、なかなか導入の議論すら行われてきませんでしたが、菅元首相の発言により、議論が行われるようになりました。
乗り越えなければいけない課題はいくつもあるものの、タクシー業界においても人手不足は深刻な課題となっており、ライドシェアしか解決の手段はないのではないかと考えています。

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