練馬区での性暴力問題と今後の対策

おはようございます。
練馬区議会議員の佐藤力です。

本日は、練馬区内で発生した教職員による性暴力事件への対策についてお話しします。この問題は非常に重大で、子供たちの安全を守るために何が必要か、議会としても強く取り組んでいる課題です。


練馬区内での性暴力事件

昨年、区立中学校で元校長が女子生徒に性的暴行を加えた上でケガをさせた事件が発生し、逮捕されました。この事件は社会的にも大きな衝撃を与え、ヤフーのトップニュースにも取り上げられました。

また、練馬区では令和3年度から5年度にかけて教職員による性暴力が毎年発生しており、国で「教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律」が成立した後も、十分な防止対策が取られていなかったことが浮き彫りになっています。


練馬区の対応と提言

この問題を重く受け止めた練馬区教育委員会は、昨年「練馬区児童生徒への性暴力等防止特別対策委員会」を設置しました。委員会は外部の専門家を交え、「性加害を生まない風土の醸成」を目指した具体的な防止策を検討し、先月、提言が発表されました。

提言では、「人権を基盤とした対応」の重要性が強調され、教育委員会は以下の5つの具体的対策方針を発表しました。


5つの具体的な対策

  1. 人権を基盤とした教育・研修プログラムの作成と実施
    性暴力を人権問題として捉え、教職員や生徒、保護者への教育を繰り返し実施することで、性暴力を生まない文化を育む。
  2. 相談しやすい環境づくり
    令和5年に設置した「第三者相談窓口」の周知と、相談体制の強化。
  3. 性暴力が疑われる場合の対応徹底
    被害者保護を最優先とし、二次被害を防ぐための情報管理を徹底。対応マニュアルを改訂し全職員に周知する。
  4. 施設管理の徹底
    教室の死角をなくすための点検やルールの強化を継続的に実施。
  5. 防止対策の効果検証
    第三者委員会を令和7年度に設置し、施策の効果を毎年検証し改善を行う。

日本版DBSの導入と課題

さらに、日本では英国の制度を参考にした「日本版DBS」が導入される予定です。これにより、性犯罪歴のある人が教職に就くことを防ぐ仕組みが整備されます。
詳しくは以下の動画で解説しています。

ただし、この制度では初犯を防ぐことはできません。そのため、初犯を防ぐための学校現場や教育委員会の取り組みが重要です。


教職員間の相互チェック体制

議会では、教員がそれぞれの「テリトリー」化している教室や施設が犯罪の温床になる可能性があることを指摘しました。そのため、教職員同士が定期的にお互いの担当教室を調査し合う仕組みの構築を教育委員会に求めました。


子供たちを守るために

私たちは、子供たちの安全を最優先に考え、引き続き、教育委員会に対して実効性のある対策を講じるよう働きかけていきます。

皆さんもこの問題についてご意見やご質問があれば、ぜひお寄せください。一緒に子供たちを守るための取り組みを進めていきましょう。

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