おはようございます。
練馬区議会議員の佐藤力です。
今回の動画では、練馬区のお金の使い道や収入の状況、そして今後の財政の見通しについて詳しく解説していきます。
① 練馬区のお金の使い道
令和5年度の練馬区の支出総額は 3,152億円 でした。この膨大な金額がどのように使われたのか、特徴を見ていきましょう。
- 福祉・こども・教育分野に約7割(2,095億円)を投入
- 福祉・保健:1,004億円
- こども・子育て:752億円
- 教育:339億円
特に、高齢化社会への対応や子育て支援の充実に力を入れています。一方で、道路やまちづくり分野への支出は全体の1割以下です。
具体例としては、以下のような施策があります:
- 保育園運営に490億円
区立60か所、私立147か所の認可保育園をはじめ、地域型保育や認証保育所も含めて税金で運営を支えています。 - 介護保険サービスに627億円
高齢者の居宅サービスや施設サービス、地域密着型サービスに多くの予算を割いています。 - ごみ・資源の収集・処理に115億円
今後、清掃工場の改築が必要で、大きな予算が求められています。排出ごみの減量や有料化の議論も進められています。
また、生活保護費や保育所運営費などの 義務的経費 が予算の5割以上を占めており、特に社会保障関連の経費割合が年々増加しています。
② 練馬区のお金の収入
令和5年度の収入総額は 3,236億円。主な収入源を見ていきましょう。
- 財政調整交付金と特別区税が全体の5割以上
- 財政調整交付金:東京都が徴収した税金を23区に分配する仕組みで、23区間の財源格差を調整しています。
- 特別区税:特別区民税やたばこ税など、使い道が自由な一般財源です。
これらの収入源には 景気の影響を受けやすい という特徴があります。
さらに、近年では ふるさと納税の影響 により、特別区税が大きく減少。令和6年度には 約51億円 の流出が見込まれています。これは学校1校の改築費に相当する金額です。
私は、ふるさと納税の廃止を訴えつつも、 返礼品を活用して財源流出を抑えるべき と考えています。これにより練馬区を全国にPRすることも可能です。
③ 今後の財政の見通し
将来を見据えると、練馬区の財政は厳しい状況が予想されます。
- 扶助費の増加
生活保護費や保育所運営費などは、今後10年で約1,230億円に増加する見込みです。 - 老朽化した施設の改修費用の増加
- 現在の基金残高:約1,160億円
- 10年後の起債(借金):約1,600億円
令和6年度当初予算でも、支出が収入を上回る状況が生じており、財源不足額はさらに拡大すると見込まれます。
④ 今、必要なこと
練馬区の財政状況を知ることで、これから何が必要なのかを一緒に考えていきましょう。
私は、今後の自治体運営は 自治体経営 へとシフトすべきだと考えています。
限られた財源の中で必要な行政サービスを維持しつつ、次世代の税収に繋がる 未来への投資 を積極的に行うことが重要です。その一環として、 子供たちへの教育投資 をさらに拡充すべきだと強く思っています。
この動画がきっかけとなり、練馬区の財政や行政サービスの在り方について、皆さんに関心を持っていただけると嬉しいです。
引き続き、皆さんと一緒に練馬区の未来を考え、行動していきたいと思います。