おはようございます。
練馬区議会議員の佐藤力です。
今回は、参議院選挙における「比例代表制」について、5つのパートに分けて、わかりやすく解説します。
選挙が近づく中で、「比例代表って何?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、基本の仕組みから、複雑な計算方法、そして投票の際のポイントまで、丁寧にご紹介します。
目次
1.参議院の定数と選挙の仕組み
参議院の定数は 248人。このうち、選挙区選出が148人、比例代表選出が100人です。
参議院は3年ごとに半数が改選されるため、今回の選挙では 124人が改選対象。
内訳は、選挙区:74人、比例代表:50人となっています。
2.比例代表とは何か?
参議院選挙では、有権者は2枚の投票用紙を受け取ります。
- 1枚目:「選挙区」候補者の名前を書く
- 2枚目:「比例代表」…政党名または候補者の個人名を記入
政党名でも個人名でも有効票になりますが、個人名で書いた票は候補者に直接カウントされ、当選に直結します。
応援したい人がいれば、ぜひ個人名での投票をおすすめします。
3.ドント式って何?
比例代表の議席配分には「ドント式」という計算方法が使われます。
これは、各政党の得票を1、2、3…と割っていき、その数を大きい順に並べて議席を分配する方法です。

例:
- A党:360票 → 360, 180, 120
- B党:240票 → 240, 120, 80
- C党:120票 → 120, 60, 40
この中で数字の大きい順に6つを選ぶと、A党3議席、B党2議席、C党1議席となります。
今回の選挙では、50議席がこのドント式によって分配されます。
4.非拘束名簿式と特定枠
参議院の比例代表では、非拘束名簿式という仕組みが採用されています。
これは、政党の名簿に順位がなく、獲得議席の中で個人名票の多い順に当選が決まる仕組みです。
つまり、応援したい候補者に投票すれば、その人の当選に直結するというわけです。
ただし、2018年の法改正で「特定枠」が導入されました。
これは、政党があらかじめ「この人は優先的に当選させたい」と決めておいた候補者に順位を付ける制度です。

例:
ある政党が3議席を獲得し、特定枠に2人が設定されていれば、
その2人がまず当選し、残り1人は個人名票の多い候補者が当選します。
5.実際の投票のポイント
ここまで聞いて、「やっぱり複雑だな」と感じた方も多いかもしれません。
制度というものは、誰にとってもわかりやすいことが大切です。
ちなみに、今回の選挙では自民党から31名の候補者が比例代表に立候補しています。
比例候補全体では172名が立候補しており、投票所で確認できる一覧は文字が非常に小さく、読みづらいのが現状です。
ですので、ぜひ事前に候補者情報を調べて、「この人に託したい!」と思える方に個人名で投票してください。
候補者がわからない場合は、政党名でも有効票です。

締めに
比例代表制度は、仕組みを理解すればするほど、一票の重みを実感できる制度です。
皆さんの声が、国会に届くように。未来の日本を共に形作っていけるように。
ぜひ、大切な一票を、「この人に!」という思いを込めて投じていただければと思います。
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✅ 比例代表候補の一覧や詳細は、自民党公式サイトをご参照ください。