【練馬区】予算特別委員会質疑の概要~防災対策・観光施策・パラスポーツ推進・民生委員・児童委員の活動費など


こんにちは。
練馬区議会議員の佐藤力です。

2月13日から3月10日にかけて実施した練馬区議会第一回定例会。
その中で、来年度予算や今年度補正予算に関する質疑を行う予算特別委員会が開催されました。

以下が、予算特別委員会で行った質疑の概要です。

◎ 防災対策

Q.東京都地域防災計画の修正に伴い、修正されて練馬区地域防災計画について、実効性の高い具体的な対策を明記されたい。
A.新たな課題に対応するため、全庁を挙げて検討中。成案化に向けて、具体的な対策を分かり易く示すとともに、実効性のあるものにする。

Q.「在宅避難」をテーマにした訓練を実施されたい。
A.今後は、避難拠点運営連絡会の皆さんと相談しながら、在宅避難についても学んでいただけるよう、訓練を企画。

Q.もし、光が丘団地など、大きなマンションに住む方が皆、避難拠点に避難したら、避難拠点はどのような状況になると考えるか。
A.大きなマンションは、居住者数が多いことから、避難拠点に与える影響は非常に大きいものと、区としては認識。

Q.マンションの防災力を高めることは、避難拠点の運営なども含めて、練馬区の防災力向上において非常に重要。固有のマンション防災マニュアルの作成や、マンホールトイレの配備などトイレ対策の普及啓発、停電時でもエレベーターや給水ができる非常用発電機の設置促進など、マンション防災力向上に向けた支援が必要。これから修正する地域防災計画において、マンション防災を柱の一つに掲げて、より実効性のある対策を明示されたい。
A.区として、マンション防災対策は重要。次期地域防災計画を修正していく上で、重要な防災対策の一つであると考える。災害時、大規模マンションにお住いの方々が自立して、在宅避難生活ができるようを行えるよう、マンション防災対策もしっかり取り組んでいく。

Q.持ち運び可能なトイレの避難拠点への配備について、早速のご対応に感謝。運営上、課題のある2階以上に体育館がある避難拠点においては重点的な配備をされたい。
A.まずは訓練や会議などを通じて、利用するイメージをもっていただき、区民の皆さまの理解が進んだ段階で、避難拠点に応じた配備を行っていく。

Q.東日本大震災の時、宮城県亘理町にある避難所の運営支援を実施。避難所である体育館の中には、共有のテレビやパソコンなどがあり、避難者はつけっぱなしのテレビなどから情報を取得。インターネットが発達し、テレビ離れが進んでいると言われているが、災害時にはテレビが有効であると実感。小中学校体育館にテレビ端子の設置工事をされたい。
A.体育館を改築した学校には放送受信するためのテレビ端子を設置。既存校については、改築などの機会をとらえて設置。

Q.昨年5月に東京都が公表した『東京都の新たな被害想定』では、電力およびガスは広域的に供給が停止し、一部の利用者への供給停止が1週間程度続く可能性がある。ライフラインの状況により空調等の一部が利用できない状態が継続する可能性があるとしている。この被害想定をどのように捉えているか。
A.体育館の空調整備は、電気とガスの両方を整備。災害時の復旧の早さの観点から基本的にはEHP電気を採用しているが、災害時におけるリスク分散を図る観点からGHPも導入。

Q.リスクヘッジの観点から、LPガスも活用できるハイブリット型のGHP設備を導入されたい。
A.LPガスの導入を検討したが、ガスボンベ設置スペースや、火の気のあるものからガスボンベまでの距離の確保、交換しやすさなどガスボンベ置き場の確保の困難さからLPガスの導入をしない判断を行った。

◎ 観光施策

Q.区立美術館でのハリー・ポッター関連の企画展や、美術館周辺商店街も巻き込んだ企画などを実施し、スタジオツアー東京来場者を美術館周辺に呼び込む施策を実施されたい。
A.野菜や果樹の収穫体験、美術館など、区内の魅力あるスポットや店舗などを巡るツアーを開発していく。

Q.ハリー・ポッタースタジオツアー東京には、今後、アジアを中心とした外国人観光客が多く訪れることが予想される。シェアサイクルのアプリはもちろんのこと、サイクルポートなどでも多言語対応をし、海外の方でも気軽に利用できる環境を整備されたい。
A.外国の方にも広く利用していただけるよう、事業者へ要請する。

Q.シェアサイクルについて、途中でどこを通って、どこに立ち寄ったなどの、自転車の動きが分かるような位置情報が分かれば、今後の観光戦略を考えるにあたって重要な資料になる。事業者から位置情報データを提供いただき、観光施策に活かされたい。
A.事業者から提供される走行軌跡データを活用し、観光振興を含めた区内周遊を促進するため、ポートの配置検討などを実施していく。

Q.周遊ツアー開発については、トライ&エラーで、失敗を恐れず、バラエティに富んだツアーを数多く企画し、参加者のニーズや生の声を把握することが大事。ツアー参加者に対して、アンケート調査を実施し、令和6年度以降のツアー開発に活かされたい。
A.参加者の声を聴きながら、多くの方々に楽しんでもらえるツアーを開発する。

Q.インバウンド向けツアーを開発する際には、東映アニメーションを活かされたい。
A.関係機関と連携しながら、魅力的なツアーを開発する。

◎ 学校施設の安全性の向上

Q.3月1日、埼玉県戸田市の中学校で、教員が刃物で切りつけられてけがをし、17歳の男子高校生が殺人未遂の疑いで逮捕されるという事件が発生。安全対策として、出入り口には、さすまたが完備されているが、一端、校内に侵入されてしまえば、それだけでは対応は難しい。安全性向上のために、門などに電子錠の設置を促進されたい。
A.学校の校門に電子錠の設置を進めていく。また、民間警備員の派遣事業や学校防犯指導員の配置等、様々な対策を取り、児童・生徒の安全の確保を徹底していく。

◎ パラスポーツの促進

Q.東京が2025年デフリンピックの開催地に正式決定。練馬区において、デフリンピック開催に向けて、機運醸成につながる企画などを実施されたい。
A.都の動きに合わせて、広報面や関連イベントを含めて協力していく。

Q.障害者のスポーツ実施率向上に向けて、具体的にどのようなことが大事だと考えているのか。
A.スポーツを始めるきっかけづくりが大切。

Q.競技環境を整備する目的で、大泉学園町体育館と光が丘体育館は車椅子バスケットボールなどの車いすスポーツができるように改修し、大泉さくら運動公園は車椅子テニスに対応した庭球場を設置。これまで体験会以外で、一般の方が車いすスポーツを行った件数は。
A.毎週1回、車いすテニスを楽しんでもらっている。その他は、バドミントンや卓球など数回の利用がある。

Q.車いすスポーツができる光が丘体育館などに貸出用のスポーツ用車イスを設置されたい。
A.すでに大泉学園町体育館には2台を常設保有し、貸し出している。光が丘体育館への常設設置については、今後のニーズの高まりを注視。

Q.体育館利用の登録要件に「10名以上で、過半数が練馬区在住・在勤・在学であること」がある。パラスポーツの競技人口は少なく、パラスポーツ団体も少ない中で、団体が活動人数を確保するために、さまざまな地域から人を集めて、チームを構成している。障害者スポーツ団体に対する登録要件を緩和されたい。
A.まずは区民にパラスポーツを楽しんでもらい、体験会や教室を通じてパラスポーツの普及を図っていきたい。その上で、区民のパラスポーツ団体などが育っていくと考えており、実態に合わせて登録要件を検討していく。

Q.一般質問で『障害者のスポーツ大会などが開催される際には、積極的に協力していく』と答弁をもらった。昨年、車いすハンドボールの普及促進などの活動を行っている団体から、大会を練馬区で開催したいとの相談があったが、実施までいかなかった。その理由は。
A.大会主催予定の日本車イスハンドボール連盟からの具体的な要請がなかったから。

Q.パラスポーツ連盟の中には、社会の変化に対応できておらず、高齢化が進み、機動力などに課題がある団体もある。団体の活性化を待っていたら、いつまで経ってもパラスポーツの普及促進は進まず、身近なところで競技や大会が行われることは難しい。やる気のある団体に対しては、積極的に支援を行いながら、一緒になってパラスポーツの推進を図っていくことが大事ではないか。
A.区内のスポーツ団体について、パラスポーツも分け隔てなく、支援をしていく。

◎ 障害者の工賃向上

Q.自主生産品販売会「ねりいち」にキャッシュレス決済を導入されたい。
A.ねりいちにおける電子決済の拡大など、工賃向上に向けてICTの活用に取り組んでいく。

◎ 民生委員・児童委員の活動費

Q.民生委員・児童委員は、民生委員法に基づき、厚生労働大臣から委嘱された非常勤の地方公務員。一定程度の活動費はあるものの、基本的には、無報酬のボランティアとして活動。今の活動費はどれくらいか。また、支給額の推移は。
A.一般の民生・児童委員は月額1万100円で、平成16年からこの金額。令和2年から自主的な研修などの支援する目的で、年6,600円を補助。

Q.活動の負担が大きく、また、活動すればするほど、自分でお金を出さなければならない状況であれば、今後ますます担い手の確保が難しくなってくる。長い間、活動費が据え置かれている状況にかんがみ、活動費を増額されたい。
A.民生・児童委員の皆さんの声を聴きながら支援を充実していく。


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