【練馬区】子育て支援の拡充に向けて|妊婦健診・三世代近居支援など


こんばんは。
練馬区議会議員の佐藤力です。

さて、今回のテーマは、「一般質問で取り上げた『子育て支援』」についてです。
9月に練馬区議会自由民主党を代表して一般質問を行いました。そこで取り上げた5つのテーマのうち、今回は『子育て支援』についてお話していきます。


●一般質問で取り上げた『子育て支援』

一般質問とは、本会議の場において、各議員が練馬区に対して45分間の持ち時間の中で質疑応答することを言います。

今回の一般質問で取り上げたテーマは、子育て支援の他、災害対策、観光施策、光が丘地域のまちづくり、スポーツ振興の5つとなっています。

今回の動画では、そのうち、『子育て支援』について解説していきます。
その他の内容については、以下のリンク先をご覧ください。
https://satoriki.net/blog/7115/

子育て支援として取り上げたものは、大きく分けて、出産にかかる費用、子育て中の保護者の負担軽減、三世代近居支援の3つです。

●日本の少子化問題の現状

現在の日本の置かれている状況として、今年5月に総務省が公表した統計トピックス「我が国のこどもの数」によると、今年4月1日現在の15歳未満の子供の数は、前年に比べ25万人少ない1,465万人で、昭和57年から41年連続で減少となり、過去最少を更新し、総人口に占める子供の割合は11.7%で、48年連続の減少となっています。また、国際比較すると、我が国は最も子供の割合の少ない国となっています。
日本の少子化問題は、「国難」とも「静かなる有事」とも表現されていますが、経済産業や社会保障の問題にとどまらず、国や社会の存立基盤に関わる問題として、今後ますます大きくなってきます

国立社会保障・人口問題研究所が公表した2021年の出生動向基本調査によると、夫婦に聞いた「理想とする子供の数」は2.25人で、「実際に予定している子供の数」は2.01人となっています。「実際に予定している子供の数」が「理想とする子供の数」を下回る夫婦に対して、理想の子供の数を持たない理由を聞くと、「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」と答える方が52.6%で最も多く、妻の年齢が35歳未満の夫婦で約8割となっています。子育てにかかる経済的負担の大きさが少子化の要因の一つになっていることが分かります。

子供たちこそ、練馬の、日本の未来そのものです。子供を産みたい、育てたい。そう願う方々の希望を叶えることができれば、十分に子供の数を向上させることができます。明るい練馬の未来を創っていくために、子育て家庭を社会全体で支え、安心して子供を産み、育てやすい環境へと変えていく必要があります。そのための方策の一つとして、出産・子育てにかかる費用への公的支援の拡充と公教育の質の向上があると考えています。

●出産にかかる費用

まず、出産にかかる費用についてですが、最近、国会でも議論されていますが、出産の際にもらえる「出産育児一時金」と実際の出産費用の差が、20万円以上に上るなど課題になっています。これに対して、岸田首相は「標準的・平均的な価格までは全て公的に賄えるようにしたい」と述べており、今後、出産育児一時金の増額が期待されます。
しかしながら、出産に関連する費用は分娩にかかる費用だけではありません。妊婦の方は出産までに14回程度妊婦健康診査を受診しています。健診は保険適用がなく、基本検査のみで1回6,000円程度、特別な検査も受けると1回2万円程度かかります。負担軽減のために妊婦健康診査費用助成制度がありますが、我が家や友人が妊婦健診で実際に支払った金額を見てみると、10~15万円程度となっています。
厚生労働省が行った調査によると、平成30年の妊婦健康診査の公費負担は、全国平均が約10万6,000円である中で、練馬区は最大でも8万5,460円となっており、全国平均と比べても2万円以上の開きがあります。そこで練馬区に対して、妊婦健康診査費用助成金の引上げを要望しました。

練馬区からの回答としては、「これまで、助成額の増額や、子宮頸がん検診や新生児聴覚検査も助成対象に対象に加えるなど、金額や検査項目の充実を図ってきた。引き続き、誰もが安心して出産や育児に臨めるよう、費用助成の充実について検討していく」との回答をいただいています。

●子育て中の保護者の負担軽減

次に、子育て中の保護者の負担軽減についてですが、現在、保育サービスを利用していない1歳または2歳の子供がいる家庭を対象に、ロボット掃除機や食洗機など時短・スマート家電の購入支援を行う自治体に対して、東京都が補助する事業を実施しています。この事業を活用して、練馬区でも家電購入支援事業の実施を要望しました。

練馬区からの回答としては、「在宅子育て家庭への支援を検討する」との回答をいただき、12月下旬に実施することが決定いたしました。

また、保育園で利用できる、子育て中の保護者の負担軽減を目的にした民間サービスとして、「おき離乳食」というサービスがあります。「おき離乳食」とは、保育施設に冷凍庫を設置し、子供のお迎えの時に保護者が夕食用の離乳食を購⼊できるというものです。私も子供が小さいときは、離乳食をまとめてつくり、小分けにして冷凍保存するなどしていましたが、非常に手間暇がかかります。共働きで保育園に子供を通わせている方にとって、手間のかかる離乳食を、必要な時だけ、子供のお迎えの際に購入できたら便利であると考えますので、導入に向けた検討を要望しました。

●三世代近居支援

また、三世代近居の支援策の創設についても要望いたしました。三世代近居支援制度を設けることで、子育てしやすい街・練馬区のさらなるイメージアップにつながるとともに、練馬区にお住いの親と近居するために、子育て世帯が練馬区に流入してくるため、練馬区の子供の数および全体の人口の増加につながると考えています。

この2点については、要望にとどめたため、練馬区からの明確な回答はありませんでした。
引き続き、実現に向けて求めていきたいと思います。

これからも、日本の明るい未来を創っていくために、3人の子育て中の議員として、少子化対策および子育て支援策の充実に取り組んでまいります。


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