令和3年一般質問|練馬区議会


こんにちは。
練馬区議会議員の佐藤力です。

12月1日、練馬区議会において、練馬区議会自由民主党を代表して一般質問を行いました。

「一般質問とは」・・・本会議において議員が練馬区の行う行政全般に対して、事務の執行状況や将来の方針、計画あるいは疑問点などについて所信をただすことをいいます。一人の議員が行う質問時間は概ね25分間。答弁と再質問を含め45分間となっています。

● 一般質問の概要

 テーマ概要URL
災害対策・災害時のトイレ対策
・2階以上の学校体育館への対応
・災害時の行方不明者や避難者などの情報の取扱
・ペット防災の重要性の周知とさらなる練馬区獣医師会との連携
・富士山噴火時の降灰対策
https://satoriki.net/blog/5915/
グリーンインフラの推進・稲荷山公園整備計画にかかる地権者へ丁寧な対応とともに、早期整備スケジュールの提示
・保護樹林制度の拡充
・都市農業のさらなる発展とインバウンド需要の獲得
https://satoriki.net/blog/5936/
パラリンピックのレガシー・子供たちへアスリートと接する機会の提供
・パラスポーツ大会やチームの誘致
・光が丘駅・小竹向原駅にエレベーター・エスカレーター設置
https://satoriki.net/blog/5944/
多様な働き方の推進・フリーランスなど個人事業主へ練馬区業務の発注
・テレワークの推進
・精神疾患による休職者への対応
https://satoriki.net/blog/5951/
民間力の活用・練馬区職員の民間企業派遣の推進
・デジタル人材の育成
・副業・兼業人材の活用
・スタートアップ企業の育成支援
https://satoriki.net/blog/5958/
大江戸線の延伸・大江戸線延伸の実現に向けた練馬区の意気込み
・収支採算性の向上に向けた取組み
・(仮称)大泉学園町駅周辺を創業支援の拠点に
https://satoriki.net/blog/5965/

● 映像

質問・答弁(練馬区からの回答)

 私は、練馬区議会 自由民主党を代表して、一般質問を行います。

 最初に、「災害対策」についてお伺いいたします。

 10月7日、千葉県北西部を震源とするマグニチュード5.9の地震が発生し、足立区や埼玉県川口市などで最大震度5強の強い揺れを観測しました。練馬区も震度4を観測し、久々の強い揺れで、東日本大震災の記憶が蘇ってきました。今年は東日本大震災から10年、そして、熊本地震から5年となる節目の年です。近年、地震だけではなく、豪雨災害リスクも増加し、防災・減災に対する区民意識が高まっています。
 練馬区では、平成30年の大阪府北部地震をはじめ、相次ぐ災害によって顕在化した課題や教訓を活かすために、災害対策の再点検を進めてこられました。これにより、地域別防災マップの作成や、危険なブロック塀の撤去、防災無線のメール配信化、練馬区地域防災計画や練馬区業務継続計画(地震編)の修正など、様々な取り組みが行われてきました。いつ発生してもおかしくないと言われて久しい「首都直下地震」ですが、「今日起こるかもしれないし、30年間起こらないかもしれない」とも言われている地震です。いつ起きるか分からない災害に対しては、日頃から意識して備えを行っていくことが非常に重要になってきます。
 災害発生時、困ることの一つしてトイレがあります。大きな災害により断水が起こると、トイレが使用できなくなり、復旧にも時間がかかると言われています。これまでも我が会派として、区民に対して災害時のトイレ対策について啓発を図るよう求めてきました。ぜひ自助の意識向上を図るとともに、トイレ対策の啓発を促進するために、非常用簡易トイレを、町会・自治会をはじめとする地域住民や消防団など、防災訓練やイベントに参加した方に配布していただくことを要望いたしますが、区のご所見をお伺いいたします。
 地震が発生した際、避難する場所として区民の方に認知されているのは小中学校の体育館です。新型コロナウイルスなどにより一部、学校の教室も避難場所として指定されているところもありますが、メインとなる避難場所は学校体育館です。練馬区内の学校体育館は基本的には1階にありますが、2階にある学校が11校、3階にある学校も1校あります。今後ますます高齢化が進展していく中で、避難者に占める高齢者の割合も高くなってくると予想されます。さらに、避難拠点運営連絡会を中心で支えている町会・自治会の方々も高齢化が進んでいます。高齢者にとって2階以上の体育館に避難することは容易ではなく、対応が必要だと考えますが、区のお考えをお伺いいたします。
 10年前の東日本大震災のとき、私は練馬区職員として、震災1か月後の宮城県亘理町に派遣され、避難所の運営支援を行いました。そこでは、避難者の対応から、炊き出しの手伝い、ゴミ捨て場や不要な支援物資の整理など、多岐にわたる支援を行ってきました。その中でも記憶に残っているのが、避難所に行方不明者を探しに来る方の対応です。避難所には、避難されている方の氏名が貼りだされており、連絡が取れず探している方が避難していないか、確認に来られる方が多くいらっしゃいました。個人情報の取り扱いは非常に難しく、自治体によっても判断が分かれています。今年7月に発生した静岡県熱海市での土石流災害では、県が行方不明者64名の氏名を公表し、公表翌日の夜までに44名の無事が確認されました。一方で、平成27年9月の関東・東北豪雨では、茨城県と常総市が行方不明者の氏名を公表しなかったため、結果として、避難所にいた方を探し続ける事態が発生しました。練馬区においては、災害発生時における行方不明者、避難者、お亡くなりになられた方などの情報の取り扱いについて、どのように考えているのかお伺いいたします。
 各避難拠点において、ペットを連れて避難されてこられた方の対応として、ペットのための避難場所の確保を行っています。練馬区獣医師会もペット防災に力を入れており、獣医師会などと協力して、ペット同行避難訓練を実施している避難拠点もあります。新型コロナウイルスの影響により、ペットを飼う方が増加している中で、ペットを連れて避難される方も増えることが予想されます。ペット防災というとどうしても、飼い主側の視点に立った取り組みに思われがちですが、災害時は、飼い主と離れ離れになり野生化してしまう犬や猫が増えます。実際、東日本大震災の際は、飼い主からはぐれて野生化した犬が住民に危害を及ぼしたり、繁殖したペットが生態系に被害をもたらしたりなどの事態が発生しました。そのため、国により「災害時におけるペット救護対策ガイドライン」が策定され、ペット同行避難の推奨や避難所での体制整備などが取り組まれるようになりました。「区民を守るためにもペット防災は重要である」ということを積極的に周知しつつ、練馬区獣医師会とさらに協力して対策に取り組まれたいと考えますが、区のお考えをお伺いいたします。
 首都直下地震と同じく、いつ起きてもおかしくないと言われているのが富士山の噴火です。令和2年4月に内閣府の中央防災会議が、富士山噴火をモデルケースとした報告書「大規模噴火時の広域降灰対策について―首都圏における降灰の影響と対策―」を公表しました。その資料によれば、富士山噴火時に西南西の風が吹いた場合、都心では最大で10cmの降灰が発生する被害が想定されています。これにより、鉄道や道路、物流、電力、上下水道、通信は、降灰開始数時間後から2週間程度まで機能が停止すると言われています。地震や水害と同様に甚大な被害が想定される、富士山噴火時の降灰への対策について、区のお考えをお伺いいたします。

 次に、「グリーンインフラの推進」についてお伺いいたします。

 東京都の人口は2025年をピークに減少局面を迎え、2040年代には高齢化率が3割を超えると予測されています。人口減少・高齢化の進行に起因する様々な課題が顕在化しつつある中で、平成27年度に閣議決定された「国土形成計画、第4次社会資本整備重点計画」では、「人口減少・高齢化等に対応した持続可能な地域社会の形成」に向けた対策の一つとして、グリーンインフラの取組みを推進することが盛り込まれました。グリーンインフラとは、自然環境が有する多様な機能をインフラ整備に活用するという考え方を基本としています。温室効果ガスの吸収や雨水の貯留浸透などを通じた気候変動への適応、投資・人材を呼び込む魅力的な都市空間の形成、さらには、防災・減災など、様々な場面での多様な機能の発揮が期待されています。また、新型コロナウイルスにより、私たちの生活や働き方が大きく変化している中で、屋外における開放的なみどりやオープンスペースの重要性を改めて認識することとなりました。今後の人口減少や少子高齢化、気候変動に伴う災害リスクなどに対応した持続可能な地域社会を実現していくためには、グリーンインフラの考え方にのっとり、地域のみどりの保全・活用、そして、創出していくことが、必要不可欠であると考えています。
 そういった中において、練馬区で初めて大規模な公園整備に取り組む稲荷山公園整備計画は、長期的な視点で考えると、非常に意義のあることだと考えます。改めて、本計画を実施する意図・目的についてお伺いいたします。
 また、本計画にかかる地権者の方々に対しては、引き続き、丁寧な対応を行うとともに、今後示す実施計画の中で、整備スケジュールを提示するなど、住民の皆さんに寄り添い、安心した未来を築けるようにしていただきたいと思いますが、区のお考えをお伺いいたします。
 平成29年の「練馬区みどりの実態調査」によれば、練馬区全体の緑被地の面積は約1,160 ha、緑被率は24.1%となっています。緑被地の所有別の内訳は、公共のみどりが289 haであるのに対し、民有が871 haであり、民有地のみどりが約4分の3を占めています。10年前と比べると、公共のみどりが約42 ha増加したのに対し、民有地のみどりは約137 haも減少しています。多数の樹木をご自宅で抱える方々にお話を伺うと、口をそろえて、「樹木の管理は、体力的にもお金的にも負担が大きく、子供たちの代に引き継ぐときには切ってしまうつもりだ」とおっしゃっています。民有地のみどりの減少傾向は今後も続くことが予想される中で、いかにして民有地のみどりを守っていくかが重要であると考えます。練馬区には、民有地の樹木や樹林を保護する保護樹林制度がありますが、本制度の助成を受けても、依然として、樹木の剪定や管理にかかる負担は大きいのが実情です。ぜひ保護樹木・保護樹林の所有者に対して、さらなる支援の拡充を要望いたしますが、区のお考えをお伺いいたします。
 前川区長の所信において、令和5年度に「(仮称)全国都市農業フェスティバル」を開催すべく準備を進めるとのご発言がありました。都市農業の魅力をより多くの方々に知っていただき、都市農業のさらなる発展につながるイベントとなることを期待いたします。世界都市農業サミットを世界で初めて開催した都市として、今後も国内都市をリードしながら、世界に対しても、都市農業の魅力をさらに発信していただきたいと思います。近日、インドネシア大使のご家族の方が農業を体験したいということで、土支田にあるミカン農園にお連れし、ミカン狩りをお楽しみいただく予定となっています。練馬区の都市農業は、海外の方にとっても魅力的なコンテンツの一つです。都市農業のさらなる発展に向けた取組みとして、区民の方が楽しめることはもちろんのこと、ぜひインバウンド需要の獲得にも取り組んでいただきたいと考えますが、区のご所見をお伺いいたします。

 次に、「パラリンピックのレガシー」についてお伺いいたします。

 東京2020オリンピック・パラリンピックは、異例づくめの大会ではありましたが、全世界に感動や勇気を届けてくれました。特に、パラアスリートのパフォーマンスは、世界中の人々を魅了し、我々の心を、いい意味で揺さぶってくれました。東京二〇二〇大会が無事に終了した今、大事なことは、大会のレガシーをしっかり後世につなげることだと考えます。世界で初めて2回目の夏季パラリンピックを開催した都市として、パラスポーツの魅力を多くの方に伝えるとともに、障害の有無にかかわらず、男性も女性も、お年寄りも若い人も、すべての人が、お互い尊重して支え合い、自分の可能性を発揮できる共生社会の実現が期待されています。
 今後も子供たちに対して、スポーツを通じて困難を克服してきたアスリートと直接触れ合い、話を聞く機会の提供を続けていただきたいと考えますが、区のご所見をお伺いいたします。
 以前、パラスポーツの大会を運営している方とお話をする機会がありました。その方によると、まだまだスポーツ施設のバリアフリー化が進んでおらず、また、パラスポーツへの理解も乏しいため、大会や練習をする場所を見つけることも難しいとおっしゃっていました。区立のスポーツ施設は改修により、パラスポーツができる環境が整っています。ぜひパラスポーツの普及促進および、身近にパラスポーツを観戦でき、パラアスリートのパフォーマンスの凄さを体感できる機会を区民に提供するために、パラスポーツ大会やチームの誘致を要望いたしますが、区のお考えをお伺いいたします。
 また、近年、パラリンピックが開催された都市は、開催決定をきっかけに変貌を遂げ、街なかのバリアフリー化が一気に進んでいます。東京においても、会場周辺を中心に鉄道機関などのバリアフリー化が進みました。一方で、練馬区内を見てみると、まだまだ不十分な箇所が残っています。光が丘駅や小竹向原駅は、バリアフリー経路が1ルートのみとなっており、バリアフリー経路のない出入り口において、エレベーターやエスカレーターの設置を求める声が多くあります。ぜひバリアフリールートのさらなる拡充に取り組んでいただくことを求めますが、区のお考えをお伺いいたします。

 次に、「多様な働き方の推進」についてお伺いいたします。

 少子高齢化のより一層の進展が予測される中で、性別・年齢に関係なく、希望する方が自らの能力を十分に発揮して働ける環境を整備することは、今後ますます重要になってきます。これまでも「働き方改革」の名のもと、個人のライフスタイルや価値観の多様化に伴い、働き方の選択肢が広がってきました。フレックスタイム制度や時短勤務、テレワークといった時間や場所に縛られない働き方や、フリーランスや在宅ワーカーなど個人事業主としての働き方、さらには、副業や兼業を認める企業も増えてきました。この働き方の多様化の流れは、新型コロナウイルスによりさらに拍車がかかっています。
 民間企業の調査によれば、令和3年の日本のフリーランス人口は1,577万人で、経済規模は23.8兆円にも上るとのことです。また、昨年と比較すると、フリーランス人口は35%、経済規模は48%も伸びており、新型コロナウイルスの影響でフリーランス市場は大きく拡大したことがわかります。
 現在、クラウドワークスやランサーズといった、インターネットを通じて個人事業主などに仕事を発注するクラウドソーシングサイトがいくつもあります。私も何度も本サイトを通じて、仕事をお願いしていますが、受注者はみなスキルが高く、質の高い仕事をしていただいています。クラウドソーシングサイトでは、フリーランスなどの個人事業主はもとより、企業を退職したシニアや、子育て中の方、若者、障害を抱える方など幅広い個人が、時間や場所、年齢に関係なく仕事をしています。また、企業にとっては、これまで企業間取引が当たり前だった中で、最適な費用で優秀な個人へ仕事を依頼することができるようになりました。
 フリーランスなど個人事業主は、自分のライフスタイルに合わせた自由な働き方ができる一方で、収入や社会保障の面で不安定さや負担が大きくあります。特に、現在は、新型コロナウイルスの影響で先の見えない状況下にあり、今後の生活に対して不安を感じている方も多くいらっしゃいます。ぜひ多様な働き方を推進するために、個人事業主に対しても、練馬区の業務を積極的に発注することを求めますが、区のお考えをお伺いいたします。
 働き方の多様化は民間にとどまらず、行政においても大事なことです。特に、これから人手不足で優秀な人材を確保することが難しくなっていくことが予測される中で、選ばれる職場になるためには、働きやすい環境を整備することが急務だと考えています。練馬区では、新型コロナウイルスへの対応を契機に、テレワークの試験的導入を実施しています。テレワークは、新型コロナウイルス対策だけではなく、災害時の事業継続性の確保や、子育てや介護をしながらでも仕事を続けられるといったメリットがあります。アフターコロナにおいても、ぜひテレワークの積極的な活用を推進していただきたいと考えますが、現在の試験的導入の状況と課題、そして、今後の展望についてお伺いいたします。
 また、働きやすい環境を整備するうえで、良好な職場環境や人間関係をつくることも大事だと考えます。総務省などの調査によると、うつ病などの精神疾患で仕事を休んだ地方公務員は、平成11年度は10万人当たり327人でしたが、平成31年度は1,643人となり、この20年で5倍に増えているとのことです。練馬区における職員の休職状況はどうなっているのか、また、その課題と対策についてお伺いいたします。

 次に、「民間力の活用」についてお伺いいたします。

 練馬区を取り巻く経済状況や社会環境は大きく変化してきており、それに伴い、区民ニーズや地域課題も多様化・高度化してきています。こうした状況に対して、迅速かつ的確に対応していくためには、施策を実行するだけではなく、施策の担い手である職員を育成するとともに、民間力を活用することが大変重要となります。
 まず職員の育成についてですが、これまで練馬区では、民間企業に対して職員の派遣を行ってきました。民間企業へ派遣は、行政では得られない様々な刺激を受けるとともに、外の世界から区政を見直すよい機会であり、職員のスキルアップに大きく寄与すると考えています。今後の民間企業への派遣について、どのようにお考えかお伺いいたします。
 新型コロナウイルスをきっかけに、デジタル化の波が、さらに大きなうねりとなって日本社会全体に押し寄せています。この流れは行政も例外ではなく、早急な対応が求められています。その一方、デジタルトランスフォーメーションの推進に必要なデジタル人材が不足しており、大きな足かせとなっています。今後いかにして、デジタル人材の育成や確保を進めていくかが重要になってきます。まず職員におけるデジタル人材の育成について、どのように行っていくのかお考えをお伺いいたします。
 また、デジタル人材の確保について、すでに官民問わず、人材の取り合いが始まっており、求人倍率は10倍とも言われています。行政DXを推進できる優秀な人材を確保することは容易ではない現状において、これまでの専業の任期付き職員として雇用することは非常に困難であると思います。現在、様々な自治体において、民間人材を兼業や副業の職員として獲得する動きが広がっています。応募者数も多く、倍率は数百倍に上っている自治体もあります。ぜひ練馬区においても、優秀な人材を確保するために、兼業や副業を前提とした募集にも取り組んでいただくことを求めますが、区のご所見をお伺いいたします。
 さらに、民間力の活用という観点から考えると、高い熱量や行動力、発想力を有するベンチャー企業やスタートアップ企業は、行政にとっても大きな力をもたらしてくれると考えています。先日、自治体の課題解決に向けたサービスを提供するベンチャー企業のプレゼンを受けました。行政にはない発想で、自治体の課題を発見し、導き出されたソリューションは、まだまだ粗削りな部分はあるものの、十分に課題解決に向けて期待できるものでした。今後ますます多様化する地域課題の解決や区民サービスの向上を図っていくためには、スタートアップ企業やベンチャー企業のパワーを借りることが必要であると考えます。これからスタートアップ企業などを育成していくために、インキュベーションセンターやシェアオフィス、コワーキングスペースを設置または誘致していただくことを求めますが、区のお考えをお伺いいたします。
 また、経験や実績の少ないスタートアップ企業において、実績を積み上げ、業務を継続・発展させていくことは容易ではありません。スタートアップを支援するとともに、行政だけでは難しい社会課題の解決を図るために、ピッチコンテストの実施や、区立施設などを活用した実証実験を行う事業アイデアの募集、スタートアップ企業の製品やサービスを積極的に活用することを求めますが、区のお考えをお伺いいたします。

 最後に、「大江戸線の延伸」についてお伺いいたします。

 練馬区には23区でも数少ない鉄道空白地域がいまだ存在しています。大江戸線延伸が実現すれば、この鉄道空白地域を改善することができます。また、新宿など都心へのアクセスが向上することにより、通勤・通学が多い住宅都市である練馬の魅力をさらに高め、若年層の流出抑制や、転入人口の増加、そして、生活施設の充実などが促進され、新たな企業や店舗の増加による雇用の創出、集客力の向上による商業の活性化、利便性向上によるまちの活性化など、さまざまな効果が期待できます。
 大江戸線の延伸は、国の諮問機関である交通政策審議会の答申において、「進めるべき」6つのプロジェクトの一つとして高い評価を受けています。また、東京都が、今年3月に策定した「『未来の東京』戦略」においても、「関係者と事業化について協議・調整を進める」と明記されています。これらの位置付けについては、この8年間、前川区政が、延伸地域のまちづくりに積極的に取り組み、補助230号線の整備を促進し、さらには、大江戸線延伸について東京都と実務的協議を着実に進めてきた結果であり、高く評価いたします。
 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、大江戸線延伸の事業の主体である東京都の財政は、非常に厳しい状況にあります。都の財政調整基金は、新型コロナウイルス対策で大幅に取り崩されており、また、景気の落ち込みにより、税収減にも見舞われています。さらには、今後も新型コロナウイルス対策で追加の支出を迫られる可能性が高く、引き続き、厳しい財政状況が続く見通しとなっています。そのため、延伸地域では、大江戸線延伸を待ち望む声が多くある一方で、延伸の先行きを不安視する声も増えてきたと感じています。
 そこで、改めて、練馬区の最重要課題の一つである大江戸線延伸の実現に向けて、練馬区の意気込みをお伺いいたします。
 大江戸線延伸の実現に向けては、平成27年から東京都との実務的協議を重ね、延伸の意義や必要性など基本的な事項を共有し、駅やトンネルの構造、延伸に必要な車両の留置施設など、具体的な事項について協議が進められています。また、東京都は、ウィズコロナ時代を見据え、将来の旅客需要の見通しや収支採算性を再検証し、事業化に向けて必要な協議を進めるとしています。
 新型コロナウイルスによるテレワークの進展は、通勤行動の変化を起こしました。この変化は一時的な現象ではなく、今後も続くことが予想されています。収支採算性の向上に向けて、新たな旅客需要の創出にも取組む必要があるのではないかと考えますが、区のご所見をお伺いいたします。
 また、新たな旅客需要の掘り起こし策として、先ほどお話したインキュベーションセンターなどの設置を、当面の終端駅となる(仮称)大泉学園町駅周辺に行うなど、創業支援の拠点という視点をまちづくりに盛り込んでいただきたいと考えますが、区のお考えをお伺いいたします。

 以上で、私の一般質問を終わらせていただきます。
 ご清聴、まことに、ありがとうございました。

<区長>

 お答えいたします。
 みどり施策についてです。
 先日、落ち葉を清掃するボランティアの現場に伺いました。千川上水沿いに広がる豊かな畑地と鬱蒼とした屋敷林、それを取り囲む並木の美しさに息を呑みました。その中を、子供からシニアまで声を掛け合い、生き生きと活動する姿が印象的でした。親子で参加された方からは、現場でないと分からない新しい発見や気付きがたくさんあった、是非また参加したい、という嬉しい声を直接聞かせて頂きました。
 区はこれまで、ローズガーデンをはじめとした特色ある公園の整備や、大泉学園町希望が丘公園の全面開園など、みどりのネットワークの形成に取り組んできました。憩いの森の自主管理を拡充し、区民の皆さんとともにみどりを育むムーブメントの輪を広げる取組も進めています。
 今後は、長期プロジェクトである稲荷山公園や大泉井頭公園の整備に向けた検討を進めます。みどりに関する活動に意欲のある区民の皆さんが、気軽に参加できる仕組み作りをさらに進めていきたい。そう考えています。
 私からは以上です。そのほかの質問につきましては、副区長、技監および関係部長から答弁いたします。

<副区長>

 私から障害者スポーツについてお答えいたします。
 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を契機に、パラスポーツが注目されており、障害のある方もない方もスポーツを楽しめる機会の充実が求められています。
 地域体育館でのパラスポーツ教室の開催など、障害の有無にかかわらず身近な場所でスポーツを楽しむよう、体験会や教室のイベントの実施に取り組みます
 障害のある方がスポーツを楽しめる環境を充実するため、パラスポーツにかかる指導員の育成に取り組みます。また、指導員の資質を向上するため、上級・中級の指導員資格の取得を進めます。
 障害者のスポーツ大会などが開催される際には、積極的に協力してまいります
 私からは以上です。

<技監>

 私から、大江戸線の延伸および駅のバリアフリー整備についてお答えします。
 大江戸線の延伸は、今後の区の発展に不可欠であり、必ず実現しなければならない事業です。前川区長就任以降、都との実務的な協議を精力的に重ね、国と都の計画において整備に向けた明確な位置づけを得ています。
 新型コロナウイルスの感染拡大により、鉄道の利用者数や利用時間帯に変化が見られますが、大江戸線延伸の意義・必要性は、変わるものではありません。
 先日の区長と小池都知事との意見交換では、区長から改めて早期事業化を要請し、知事からは「区と連携して事業化を検討していく」との回答がありました。
 引き続き、都と積極的に協議を進め、速やかに延伸に必要な手続きに着手するよう強く求めていきます
 大江戸線の延伸の実現には、収支採算性の確保が必要です。そのためには、需要を喚起すること、とりわけ日中にも利用していただくことが重要です。延伸地域には、樹林地や特色ある観光農園があり、今後、大規模な稲荷山公園の整備も計画しています。新駅予定地周辺では、まちの中心となる新たな拠点づくりを進めています。ご提案の創業支援施設の検討などを含め、それぞれの駅周辺にふさわしい商業・サービス施設の立地を促進していきます
 こうしたことにより人の移動が促進され、乗降客数も増え、事業着手に必要な収支採算性の確保にも寄与するものと考えています。

 次に、光が丘駅および小竹向原駅のバリアフリー整備についてです。
 両駅は、駅の構造上1ルートだけでは利便性を欠くため、2ルート目のバリアフリー経路の整備が必要であると考えており、これまでも鉄道事業者に整備を要請してきました。
 区では、バリアフリー施設を必要とする利用者数の推計など独自の調査を行い、これらの調査結果を基に、鉄道事業者に働きかけていきます
 私からは以上です。

<危機管理室長>

 私から、災害対策についてお答えいたします。 

 はじめに、災害時のトイレ対策についてです。
 大地震による下水被害などで自宅のトイレが使用できない場合、在宅避難が困難になります。そのため、区では非常用簡易トイレの備蓄を区民の方にお願いしているところです。
 防災訓練やイベントで配布し、体験していただくなど、トイレ対策の一層の啓発を検討してまいります

 つぎに、避難拠点における高齢者の避難スペースについてです。
 避難拠点となる各学校の施設状況は異なり、状況に応じた拠点運営をしています。車いすを利用されている高齢者など配慮が必要な方の避難スペースについては、校舎1階の教室を利用することとしています。
 引き続き、避難拠点運営連絡会の皆様と連携して、避難された方に配慮した運営に努めてまいります

 つぎに、災害時における被災者情報の公表についてです。
 被災者の氏名等の公表については、ご遺族の意向や個人情報保護に配慮するとともに、効率的な救出・捜索活動が迅速に行えるよう的確な対応が必要となります。
 全国知事会が令和3年6月に策定したガイドラインでは、都道府県ごとに判断基準を定めることが重要であり、平時から情報共有について、区市町村、警察と十分に調整を行うことが必要とされています。
 今後、東京都や警察と連携を図りながら、区における公表の考え方や手順について検討を進めてまいります

 つぎに、ペット防災についてです。
 区では、ペット防災講演会を開催するなど区民への周知・啓発に取り組んでいます。
 また、これまで6か所の避難拠点で、練馬区獣医師会や地域のボランティア団体と連携し、ペット同行避難訓練やペットの登録訓練を実施いたしました。
 今後とも練馬区獣医師会をはじめ関係団体のご協力をいただきながら避難拠点の体制整備に努めてまいります

 つぎに、富士山噴火降灰対策についてです。
 降灰被害発生時には、早急な復旧対策が必要です。このため、地域防災計画に富士山噴火降灰対策の項目を設け、降灰時の情報収集や区民への情報発信、宅地等に降った火山灰の運搬、処分などを区が担うこととしています
 現在、国は中央防災会議のワーキンググループによる報告をもとに関係省庁などで構成する検討会を立ち上げ、首都圏における具体的な対策について検討を行っています。引き続き、国の動向を注視してまいります。
 私からは以上です。

<総務部長>

 私から、個人事業主への発注についてお答えします。
 自治体の契約は、競争入札参加資格者名簿に登録した事業者による競争入札で実施することが原則ですが、区は、これまでも外国語文書の翻訳、芸術作品や卒業アルバムの制作などにおいて、個人の持つ専門技術を活用するため、随意契約で個人事業主に業務を発注してきました。令和2年度は約80件発注しています。
 また、区では、個人事業主を含む区内小規模事業者の受注機会を拡大し地域経済の活性化を図るため「小規模事業者登録制度」を設けています。働き方の多様化に対応し、専門性の高い区内個人事業主への発注につなげるため、「小規模事業者登録制度」の周知を行うとともに、全庁的な制度の活用に引続き取り組んでまいります
 私からは以上です。

<人事戦略担当部長>

 私から、テレワークなどについてお答えいたします。

 はじめに、テレワークについてです。
 区では、災害等の非常時においても業務継続を可能とすることやワーク・ライフ・バランスに資することを目的としてヽ専用端末100台を調達し、本年2月から試行に取り組んでいます。11月24日現在で、内部事務を取り扱う職員約二千九百人のうち、延べで463人の職員がテレワークを経験しています。実施後のアンケートでは、「仕事に集中できる」など働きやすさが向上した職員が6割を超えています。一方、「上司・同僚とのコミュニケーションが減った」職員が4割に上るなど、課題も見られます。試行を続け、効果や職員のニーズ等を踏まえながら、テレワーク環境の整備を進めてまいります

 次に、職員の民間企業への派遣についてです。
 これまで民間の大手IT企業や、東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会へ職員を派遣してきました。区組織では経験できない民間人材との交流等により、自らの仕事を見直す契機になったと考えています。今後、改めて、業種等の検討を進めてまいります

 次に、デジタル分野における人材の確保および育成についてです。
 行政の複雑・高度化に伴い、内部職員では解決が難しい課題が増えています。このため、区は、これまで法務分野などにおいて、外部人材を任期付き職員として任用し、対応してきました。デジタル分野の人材確保については、国の施策や先進自治体の事例などに詳しい外部人材の登用に向けた検討や、デジタル技術の知見を有する専門技術員の増員など、体制の整備を図ってまいります。人材育成については、一人ひとりの職員がDXの実現に必要な知識や能力を習得するよう、デジタルリテラシーの向上に向けだ体系的な研修体制を構築してまいります。

 次に、メンタルヘルス対策についてです。
 毎年4月1日時点の職員のメンタル系疾患での休業は、ここ数年、多い年で50人程度、少ない年でも30人程度で推移しています。最近の傾向では、若手職員の事例が増えており、課題であると考えています。新規採用職員の職場適応状況を早期に把握するため、今年度から新たに、人事担当による面談を実施しています。こうした新たな取組に併せて、引き続き、ストレスチェックを活用したセルフケアの推進や高ストレス者への産業医等の面談、さらには上司によるラインケアの実施など、職場におけるメンタルヘルス対策に取り組んでまいります。
 私からは以上です。

<都市農業担当部長>

 私から、都市農業等についてお答えいたします。

 令和5年度に開催する(仮称)全国都市農業フェスティバルでは、都市農業に先進的に取り組む国内都市から、農業者や行政関係者を招聘し、都市農業の魅力の発信、共有・共感に繋がるイベントとなるよう準備を進めてまいります。
 収穫体験や農業体験農園では、外国の方に利用頂いています。外国の方の利用が多い果樹あるファームでは、園主の要望を受け、英語、中国語、ハングルで表記した利用案内を掲示し、摘み取りを楽しんで頂いています。
 今後も、コロナ後を見据え、農業者と連携し、外国人向けに練馬の農の魅力を発信してまいります

 次に、スタートアップ企業についてです。
 区内には、2万を超える事業所があり、その8割が従業員数10人未満の小規模事業者です。こうした区内事業者の経営や事業継続を支援するため、練馬ビジネスサポートセンターでは、各種の経営相談や創業支援、産業融資あっせん等を行っています。センターを利用して起業された方は、これまでに約400人を数えています。
 スタートアップ企業は、世の中の潜在的な二―ズを敏感に察知して、革新的なアイデアで、これまでにない画期的な製品やサービスを生み出す創業間もない企業と言われています。短期間で成果を生み出す必要があるため、高度な専門知識を持った人材の確保や資金調達が課題となっており、総合的な支援が必要です。こうしたスタートアップ企業の誘致や活用については、国や都の動向を注視し、研究してまいります
 私からは以上です。

<環境部長>

 私から、保護樹木・保護樹林の所有者に対する支援策についてお答えします。
 区では、せん定費用の助成、樹木健全度の調査、賠償責任保険の加入など、各種支援を行っています。秋になると落ち葉への対応が負担となることから、今年度、区民ボランティアによる落ち葉清掃事業を立ち上げたところです。来年度以降、活動場所を拡大していきます。今後も所有者のご意見を伺いながら、支援の拡充を検討します。
 以上です。

<土木部長>

 私から、稲荷山公園の整備についてお答えします。
 稲荷山公園は、白子川沿いの良好な樹林傾斜地の自然環境を保全するため、昭和32年に都市計画決定されました。その後、市街化が進んだことから、カタクリなど希少な動植物が生息する自然環境を残すため、全国の自治体に先駆け「憩いの森制度」を創設するなど、樹林地を保全する取組を行ってきました。
 現在においても大規模な樹林地などの貴重な資源や、特徴的な地形を合わせもっています。白子川をはさんで崖線の森と草地が広がる昔ながらの自然豊かな景観「武蔵野の面影」を再生し、後世に残していくことができる区内で唯一の場所です。
 しかし、更なる市街化の進展等に伴い、希少なカタクリの数は減少傾向にあるなど、その保全は困難な状況にあります。そのため、みどりのネットワークの拠点づくりを進める長期プロジェクトとして、稲荷山公園の整備に取り組むこととしました。練馬みどりの葉っぴい基金の区民の森プロジェクトに「稲荷山の森コース」を設けており、集まった寄付金は将来の公園づくりに活用する考えです。
 昨年2月に公園整備の基本計画素案をお示し、パブリックコメントなどを通じて、広く区民の声をいただきました。また、本公園の整備には、地権者をはじめとした地域の皆様の理解と協力が不可欠です。地域の方々を対象としたオープンハウスをこれまで3か所、7日間開催してきました。いただいた意見を踏まえ、年度末を目途に基本計画を策定します。
 今後、詳細な計画内容や事業スケジュールを検討し、地域の方々の意見や要望を伺いながら、来年度、実施計画を策定する予定です。本公園は規模が大きく、整備には時間を要します。事業の節目ごとに関係権利者の方々に説明し意見を伺いながら進めてまいります。
 私からは以上です。

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